【事業復活支援金】新型コロナの影響「ではない」売上減少の場合

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

新型コロナの給付金申請において、

今まで、持続化給付金(一昨年)と、

月次支援金(昨年)の申請手続きのサポートをしてきました。

経済産業省のサイト上で、申請データの入力をするときに、

いつも感じていたのが、

「売上減少要因として『新型コロナウイルスの影響により』」

という部分の証明です。

売上減少の条件に当てはまるかどうかは、

詳細に、データの登録を求められてくるのですが、

売上減少要因に関しては、

あまりデータの提供を求められていませんでした。

そんな中、当方のお客様で、

現在支給が行われている事業復活支援金の給付条件を満たす方がおり、

申請手続きのサポートを行いまして、

先日、無事給付されました。

(念のため、このお客様の売上減少要因は、新型コロナによるものだと判断して行いました)

その時に、感じたことを書いてみます。

【参考ブログ】

経産省の新型コロナ「事業復活支援金」が公表されました

「差額給付」と「法人成り」。コロナ給付金について気になっていたこと

売上減少要因の証明

持続化給付金の申請にあたり、

売上減少要因が新型コロナウイルスの影響によることを、

.証明する必要があるのかどうか。

結論としては、証明する必要はありません。

「新型コロナウイルスの影響による売上減少」という部分については、

私が見る限り、

すべて自己申告、自己判断に委ねられていました。

具体的には、次の通りです。

  • 申請画面の冒頭で、給付条件として明記してある
  • 登録確認機関(金融機関や税理士など)による事前確認の際に、口頭で、「新型コロナウイルスによる影響による売上減少」であることを、念押しされる
  • データ入力の冒頭で、売上減少要因が、「新型コロナとは関係のない場合」「通常事業収入を得られない時期を対象としてはいけない」「売上計上基準の調整や、取引時期の調整ではいけない」など、ダメなパターンを列記してある

ですので結果的に、

売上減少要因は「新型コロナの影響である」と本人が言い切れば、

申請手続きは支障なく進んでいき、給付までたどり着いてしまう、

という状態でした。

新型コロナの影響は、想定していた形では現れない

私が関与しているお客様で、

自動車の修理販売をしている会社があります。

そのお客様は、

今回の持続化給付金の対象期間中、売上が減少しており、

給付条件を満たすので、

今後給付金の申請をサポートさせていただく予定です。

ただ、

数字の動きを見ると、

当初の売上予測とは、異なっていました。

売上減少は、致しかたないとしても、

給付条件に当てはまってくるほどの減少(50%減)になるとは、

予想していませんでした。

どういうことかというと、

当初は、

「新型コロナの感染拡大」

    ↓

「公共交通機関の利用を控える」

    ↓

「マイカー通勤が増える」

    ↓

「車が売れる」

    ↓

「交通量が増える」

    ↓

「修理依頼も増える」

という予想でした。

しかし実際に蓋を開けてみると、

「外出自粛の継続により交通量は減少」

    ↓

「車が売れたのは(増加したのは)令和2年のみ」

    ↓

「交通事故も減少」(統計数値によるものではなく、あくまで社長の肌感覚です)

    ↓

「修理依頼も減少」

      

      

となっていました。

確かに、新車中古車問わず、販売数は少なくなっていますし、

修理依頼の中でも、事故に伴う板金工事が減っていましたので、

お客様のおっしゃる通り、新型コロナの影響は受けているようだと感じました。

新型コロナの感染拡大と売上減少との因果関係というのは、

飲食店や宿泊業、リアル店舗の小売業など、

直接的で明確な場合もあります。

これに対し、

上記の自動車修理販売業のような間接的な場合は、

申請者様のご説明がなければ、その影響の有無は、

事務方の私にはわからないので、

基本的には、申請者様の説明を、

そのまま言葉通りに受け取ることにしています。

審査する側としても、

新型コロナの影響であるかどうかの判断は、

申請者側に委ねるしかないのでしょう。

新型コロナの影響で、ビジネスが低迷している事業者に、

立証責任まで負わせてしまうのは、

確かに酷ですから。

最後は、本人の倫理感

「新型コロナの影響」というものを、

間接的な影響まで広く捉えることで、

売上減少の条件にさえ当てはまれば、

ほとんど申請ができてしまいます。

ただ、それに関しては、

本当にそれでいいのか疑問が残ります。

新型コロナの給付金は、

いずれも、国の税金で賄われています。

黒字の会社も赤字の会社も、払ってきた税金、

新規開業のところも老舗も、皆で払ってきた税金で、

新型コロナとは関係ない自社の単なる売上減少を補填するようなことは、

慎むべきでしょう。

例えば、

売上自体は増加傾向にあり、事業活動は活発なままであるにも関わらず、

たまたま、給付金の対象期間の中で、売上が少ない月があった場合など、です。

新型コロナの影響、と言い張って、申告期限を遅らせるのと、

同じ理由を言い張って、給付金を受け取るのは、

似たようなことではありながらも、

本質的に異なるものです。

売上減少要因が、

新型コロナの影響ではないことをに気付いている方は、

給付金申請の前に、冷静に考えてみることをお勧めします。

給付金を受け取ってしまったら、

その事実は、無かったことにはできませんから。

【参考ブログ】

経産省の新型コロナ「事業復活支援金」が公表されました

「差額給付」と「法人成り」。コロナ給付金について気になっていたこと