「うでだめし」はほどほどに

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

かつて、司法試験を受験していたことがあります。

当時は、働きもせずに、朝から夜までがっつり勉強していました。

試験には、ことごとく落ちましたけど。(これだけやってんのにダメなのかと、毎回本試験の壁に打ちのめされていました)

受験期間は、専業受験生として20代後半の3年間を費やしましたが、

「やってよかった」という思いと、「やめておけばよかった」という後悔の2つがあります。

それぞれの思いを書いてみます。

やってよかった司法試験

税理士実務について、もしくは賃貸経営を始めて、

司法試験の受験勉強が役に立った場面が、何度かあります。

次のような場面です。

  • 勤務先で、社内窃盗事件が起きた時に、刑事面と民事面からの対応について、社長にアドバイスできたとき
  • 勤務先で、企業買収、店舗売買、事業譲渡などの法務案件が発生する都度、契約書をはじめとする法務文書のチェックで役に立ったとき
  • 賃貸経営で、不動産の売買契約書や賃貸契約書の内容を、チェックをするとき
  • 賃貸経営で、賃貸物件の退去者から、敷金返還請求訴訟で訴えられたとき
  • 税理士業で、税理士紹介会社から、損害賠償請求訴訟で訴えられたとき
  • 税理士業で、法的根拠を理解したうえで、議事録を作成できること
  • ビジネス全般で、法律の制約と、当事者合意の使い分けができること
  • ビジネス全般で、司法書士とのやりとりがスムーズにできること

弁護士資格がなくとも、法律関係の知識があることで、

自分ひとりだけの対応で完結できた、

もしくは、自信をもってアドバイスできた、という経験はあります。

それによって、弁護士さんや司法書士さんへの外注費を抑えることができましたし、

自分自身のトラブル中でも、法律上の自分のポジションを理解して、どっしり構えていることができました。

試験には受からずとも、受験勉強はムダではなかった、とは言えます。

やめときゃよかった司法試験

とはいえ、貴重な20代の3年間を消費したことと、見合いが取れているかというと、

そうは思っていません。

もし、「これらの法的素養を返却すれば、受験に使った3年間を戻してくれる」ならば、

私は喜んで法的素養をお返しします。

これらの法的素養は、あればあったで助かるけど、

独立してやっていく上での必須項目ではありません。

仲の良い司法書士さんに、その都度お金払って相談にいけば、済む事柄です。

さらに言えば、

私は「高卒」ですので、司法試験の受験資格がなく、それゆえ司法試験の受験資格を得るために、

専業受験生になる前の25歳26歳の2年間、放送大学を受講しており、

そこでも時間を使いました。

結果、トータルで5年間、司法試験に使いました。

突っ込みすぎたな・・・というのが、本音です。

そもそも、受験生をしている最中、

仮に試験に合格したとしても、弁護士をする気はありませんでした。

私にとって司法試験の受験は、単なる腕試しに過ぎません。

それにもかかわらず、やってみたらとても難しくて、

自分の性格的に、手ごたえを感じるレベルまでやらないと抜け出せない、

という状況に陥ってしまったというのが実情です。

当時から、自分自身の根っこは、

中学3年から始めて、ずっと続けてきた簿記会計や税務の分野にある、

とわかっていましたし。

1年間、専業受験生としてがっつり勉強して、それで切り上げればよかった。(実際には、放送大学の受講中も、司法試験の勉強はしていたのだから)

もしくは、やっても2年で十分でしょう。

3年間は、やりすぎでした。

当時の自分にアドバイスするならば

もし、専業受験生をしていた当時の自分に、アドバイスしてあげられるならば、

次のような言葉をかけてやりたいです。

  • 興味を持ったこと(司法試験)について、チャレンジするのは良いことだよ。チャレンジしておかないと、後々ずっと尾を引くよ。
  • もっとも、単なる腕試しに時間を使いすぎてはいけないよ。時間は貴重だよ。時間は「生命」そのものだよ。
  • 「税理士」は、掘り下げても、横に広げても、おもしろい資格だよ。「税理士資格」は、君の残りの現役時間を全部突っ込んでも、使い切れない資格だよ。だから、ダブルライセンスなんて考える必要はないよ。
  • 将来独立するために「多くのことを知っておいた方がいい」というのは、確かにそうなんだけど、独立した後でも、わからないことはたくさん出てくるよ。
  • わからないことは、「それにぶつかったときに調べる」で十分間に合うし、事前に必要なことをすべて知る、なんて不可能だよ。
  • 「情報」は、経験を通過することで、「知識」に変わるよ。経験を伴わない情報は、いつまでも「文字情報」のままだよ。早い段階で、経験が主役になる「実践」のステージに移った方がいいよ。

まとめ

税理士試験に合格した後、さらなる難関資格に挑戦したときのことを書いてみました。

似たような境遇にある方の参考になれば、幸いです。

昨日の仕事

  • 宗教法人の決算書を県庁に提出

いつも通り、県庁の13階に提出。

駐車券の押印を忘れて、もう一度13階まで印鑑をもらいに戻るのも、いつも通り。

  • 紫微斗数鑑定の結果を知人に説明

知人の行動傾向が命盤にはっきりと出ていることが興味深い

  • 夜に空手

9月に行われる空手の試合のお知らせがあり、出場希望を師範に伝えた。

「浅原はやめておきなよ」と諭されるかと思ったが、「浅原の出場希望は、うれしく思うよ」と言ってもらえて、よかった。

フィジカルとスタミナ作りをがんばらないと。