「何かを始めるのに遅すぎることはない」ということを、病気になってみて本当にそう感じている。

お疲れ様です。

税理士の浅原です。

わたしは、何かにつけエンジンが温まってくるのが遅い性格なので、時期を逃すことが多いです。

振り返ると、「これを始めるには、遅すぎたな」と思うことばかりです。

でも、そう思いながらも、新しいことに手を出してきました。

「遅すぎたスタート」について、思うことを書いてみます。

遅すぎなスタートだった案件

振り返ると、もっと早くにスタートできなかったのかな、と残念に思う案件がたくさんあります。

たとえば、つぎのようなものです。

  • 税理士登録

せっかく平成12年に最終合格できたのに、税理士登録したのは平成22年でした。

空白の10年。

キャリアがモノをいう業界で、空白の10年は痛い。

まあ、遊んでいたわけではないのですが(見方によっちゃあ、遊んでいたのですが)、

もったいない10年を過ごしてしまったと、残念に思っています。

  • 事務所HPやブログ・SNSの開設

昨年からです、始めたのは。

このネット全盛の時代に遅すぎでしょ、と思ってしまいます。

また、IT関係は知識ゼロからだと、手を付けるだけも、けっこうしんどいです。

せめて、ひとり事務所として再スタートした平成28年の時に、これらを始めておけば、

もうちょっと形になっていたのかなと、と思うと、非常に残念です。

  • 空手

40歳で、地元のフルコンタクト空手の道場に通い始めて、現在5年目です。

もともと格闘技は好きだったので、空手にも興味はあったのですが、

なんだかんだと自分に言い訳をしながら、手を出すことはしなかったんですね。

未経験者で、しかも運動不足の中年男性からすると、フルコンは怖いですから。

結局、空手への興味が薄れることがなかったので、真剣に体力づくりを考えた40歳の時に、

道場に通うことにしたのですが、いままで運動に関して一切なにもしてこなかったので、

おかげでケガを連発しています。

もうちょっと、若いころから鍛えておけばなー、と稽古のたびに後悔しています。

先週の稽古で肉離れ。痛くて足を曲げられない。

「競争しない」なら、遅すぎてもオッケー

こういったスタート時期に関する記事で、よく見るのが

「『いま』より若いときはない」というフレーズです。

確かにその通りなのですが、とはいえ、

80歳のお年寄りが陸上のスプリンターを目指しても、さすがに無理でしょう、

論理的には正しくても、モノには限度があるでしょう、

と思っていました。

でも、最近わたしの中で、考えが変わってきて、

「結果を求めない」ということであれば、スタート時期は関係ないな、

と思うようになりました。

ここでいう「結果」には、いろいろな意味がありますが、

わかりやすくいえば「勝ち」を求めない、ということです。

「勝ち負け」という面は気にせずに「やりたいと思ったことをやれたかどうか」

という点にフォーカスできるなら、年齢もスタート時期も、関係ありません。

「他者との競争」から距離を置く、ということですね。

そもそも、「遅すぎる」という見方も、「他者と比べて・・・」ということが前提にあります。

もし、80歳の方が始めようとしていることに、現状、競争相手がいないのならば、

80歳にして「最先端」ということになるでしょう。

でも、この「最先端」という概念すら、わたしは余計だと感じています。

「先頭」だろうと「最後尾」だろうと、関係ない。

そもそも競争する気、ないんだから。

この視点を持てれば、何歳になってもやりたいことに着手できます。

今年6月に、わたしはギランバレー症候群を発症し、病院での寝たきり生活を経験しました。

ギランバレーでは、確立は低いものの、一定の割合で後遺症が残ります。

そのときに思ったのは、「とりあえず、空手ができるうちにやっておいてよかった。

万が一、後遺症が残って空手ができなかったとしても、後悔はないだろう」という満足感です。

若いころから、心の底ではずっと、空手をやってみたいと思っていたんですよね。

そして、ギランバレーから回復したあとに、

「やりたいと思ったことは、とにかくやってみた方がいいな。

その方が、死ぬとき後悔が少なくて済む」と、強く感じました。

まとめ

すでに45歳のわたしは、未経験のことで結果を出そうとするには、

何を選んでも遅すぎます。

しかし、そのような考え方では、この先、何も新しいことは始められません。

短期間ではありましたが、死をリアルに感じた身としては、

勝ち負けや競争から離れて、自分の興味や関心に従って生きていった方が、

絶対に満足度が高い人生になる、と確信しています。

そして、結果を気にせず始めてみたことで、芽が出ることもあります。

お金は、死ぬときに、あの世へは持っていけませんが、

満足感は、あの世に持っていける大事な財産です。