決済の直前で「この物件買っちゃダメだ」と思ったら

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

今月末に、小ぶりな重量鉄骨マンションを購入する予定です。

小ぶりゆえに、リスクは許容できると踏んでいるのですが、

いろいろと問題を抱えている物件なので、前向きな気持ちになれない時もあります。

そこで、

購入の意思表示をして、ある程度手続きが進んでいるのに、

契約日や決済日の前に、「やっぱりこの物件、買うべきではない」と思った時の対応について、

書いてみようと思います。

よくある決済引き渡しブルー

先に言っておきたいのは、

契約日や決済日の前にそういう気分になることは、よくある、

ということです。

いわば、花嫁さんのマリッジブルーみたいなものです。

「わたし、この人と結婚して、本当に幸せになれるのかな」という漠然とした不安。

ときに、そういう心理状態になってしまうことは、やむを得ない・・・

というより、自然なことだと思います。

ある意味、売買契約も婚姻も、当事者の合意に基づく契約であり、

そこには権利と同時に、背負わなければならない義務も生じるわけですから。

それに、未来のことは、結局のところ誰にもわかりませんから。

私自身、今月末の物件で賃貸物件としては10棟目の購入になりますが、

やはり今までも、今回の物件でも、

「ほんとに買ってしまって大丈夫だろうか」という気持ちになったことは、

何度もありました。

それまでさんざん、購入後のシミュレーションをして、

地域の賃貸ニーズを調べて、過去の自分の記憶から参考になるような経験を探して、

とやってきているにも関わらず、契約締結という現実が目の前に迫ってきたときに、

「覚悟ができていなかった自分」に気付きます。

その時の不安感が強ければ強いほど、足取りは重くなり、

次への一歩は、自分の足が鉄でできているかのように重く感じるでしょう。

そういうとき、私は無理せず、自分の本心に忠実になることを心がけています。

本心と行動がかけ離れてしまうと、行動の方が支離滅裂になることを知っているからです。

まずは期日の延期

契約直前、もしくは決済直前になって、

「本心としては、これ以上進めたくない」となったら、

まずは、期日の延期を申し出ましょう。

理由はなんでも構いません。

「体調が悪い」

「仕事が忙しい」

「外せない急用が入った」など、なんでも構いません。

期日を延期して、再リサーチをする時間を確保しましょう。

時間がない中でのリサーチは、きわめて困難ですし、急げばリサーチの精度が落ちます。

腹をくくって、仲介会社さんに連絡しましょう。

最速でセカンドオピニオン

収益物件に関しては、

すでにご自身で何度も考察を重ねて、そのうえでまだ迷っているとか、決断が出せないという場合は、

おそらく脳内の情報整理は、ご自身でそれ以上進めるのは困難でしょう。

ご自身でいくら頑張っても、堂々巡りになる可能性が高いです。

このような場合は、外部の専門家の意見を聞くのが適切です。

いわゆるセカンドオピニオン、というものです。

絡まりまくった脳内の情報整理や、精神状態を整理するには、セカンドオピニオンは有効です。

新しい切り口で、情報整理の糸口となるものを教えてくれます。

セカンドオピニオンも、セカンドだけでなく、

サード、フォースくらいまでリサーチするのがよいでしょう。

最初のセカンドオピニオンが、自分にとって適切な情報を提示してくれるとは限りませんし、

セカンドオピニオンにも得意不得意な分野があり、また相談者さんとの相性もあります。

具体的には、

コンサルティング業務をしている不動産投資家さん、

同様の不動産会社さん、

不動産投資に詳しい弁護士さん、がよいでしょう。

そして、無料相談ではなく、有料相談で行くべきです。

本当に必要な情報は、無料サービスの中にはありません。

ただの思い過ごしかも

あらゆるパターンを想定しすぎて不安がぬぐえない、という可能性もあります。

未来のことですから、それはどうしようもありません。

この場合にポイントになるのは、

不安に思う事態が実際に生じてしまった場合、ご自身にとって回復不可能なほどのダメージになるのかどうか

という点です。

ある程度、将来のリスクは、

保険制度やサブリースなどの、既存サービスを利用することによって、

リスクヘッジできます。

リスクヘッジそのものにもお金はかかりますので、

あまりヘッジに一生懸命になると、利益が薄くなりますが、

不安におびえて毎日過ごすよりは、お金を払ってヘッジしてしまった方が、

人生は楽しく過ごせるでしょう。

自分自身で、きちっと思考整理のできる方は、

自分の感じる不安感としっかり向き合うようにしましょう。

そうすれば、それが単なる思い過ごしなのか、

実は前から直感的に気付いていたリアルなリスクなのかが、わかってくるはずです。

ノーリスクの不動産投資は、この世にありません。

あるのは、「ローリスク」か「ハイリスク」のどちらかです。

リスクの大きさに見合うだけの体力(財力)の有無。

最後には、自分のことをちゃんとわかっている人が、生き残れる世界です。

昨日の仕事

  • 税理士会支部の無料相談の当番

福島県双葉町に土地建物をお持ちの方からのご相談

住んでいた地域の土地建物が、いきなり資産価値ゼロになってしまう。

地震被害のなかったエリアに住む私には、想像できない苦労を抱えていらっしゃる。

  • 清水税務署の移転先を確認

法務局に印鑑証明を取りに行くついでに、移転した清水税務署もチェック

署内の事務作業を効率化するのはけっこうなことだけど、その結果、納税者側の事務負担にしわ寄せを持っていくのは、やめてほしい。

  • 夜、子どもたちとプールに

小学校の体育の水泳は嫌がるけど、プールは好きらしい。

私の小さいころと、まったく同じ。