リフォーム費用の値上げへの対応 ~天壁クロス~

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

昨年から、アパートマンションでのリフォーム費用が増加傾向にあります。

ウッドショックにより、木材価格はすでに高騰していましたが、

最近、石油製品の値上がりに伴い、

クロス単価やクッションフロア単価について、もう一段階値段が上がる、

という連絡をいただきました。

アパートマンション経営をしていく限り、リフォーム費用の負担は避けられません。

私が取り組んでいるリフォーム費用のコスト削減について、書いてみます。

クロスの貼り替え

壁や天井の壁紙として、樹脂製のクロス(ビニールクロス)がよく使われています。

この壁紙張替え(クロス貼り替え)について、次のように取り組んでいます。

交換せずに掃除で頑張る

退去後のクロスは、入居者様の手入れにもよりますが、

多少の汚れが残っていることが通常です。

ただその汚れも、よく見ていくと、掃除で落とせるものも結構あります。

クロス自体が樹脂製なので、ある程度は、汚れも表面で弾いてくれます。

掃除で落とせる汚れなら、住宅用洗剤を使って、

クロス自体を傷めないよう気を付けながら掃除していけば、

汚れも落とせて、クロス張替え費用を節約できます。

ただ、クロスの内部まで浸透してしまうような色付きの状態では、

いくら掃除を頑張っても、汚れは落ちません。

汚れが、クロスの表面にとどまっているのか、内部に浸透してしまっているのかを見極めながら、

貼り替えか掃除かで済むのかを判断していきます。

クロス貼り替えの範囲と部分貼り

汚れがクロス内部に浸透している場合には、クロス交換が必要になります。

1年前は、クロス貼り替えの平米あたりの単価が、900円前後だったのですが、

先月とった見積りでは、平米単価1,100円となっており、上がってきたなーと実感します。

クロス貼り替えの場合、このように平米あたりの単価で請求されることが多く、

すなわち、交換面積を抑えることが、コスト削減に直結します。

壁のクロス貼り替えの場合、一か所でも汚れがあると、

「その壁の端から反対側の端まで交換」という面積で見積りを出されがちですが、

リフォーム会社様と相談しながら、

できるだけ貼り替える面積を少なくできるように、工夫しましょう。

その中で私がよくやるのが、「クロスの部分貼り」です。

ちょっとした汚れのために、壁一面張り替える、というのはあまりに非効率ですので、

その汚れの箇所だけ貼り替えるようにしています。

この部分貼りをするためには、似たような劣化具合の同じ型番のクロスがあればベストですが、

そう都合よく端材が出ない時もありますので、

私は型番が合っていれば、新品のクロスでもやってしまいます。

そのためにも私は、多用するクロスの型番は、全物件で統一するようにしています。

ちなみに、この部分貼りも、

リフォーム会社様に依頼すると、それなりにコストが発生してしまうので、

ご自身で行うのがベストです。

私は、以前、仲良くしていたクロス屋さんにやり方を教えてもらいましたが、

現在ではネットの動画で、部分貼りが紹介されています。

そうすることで、ちょっとしたクロス汚れなら、

ほとんど材料代もかけずに、10分程度で直せるようになりました。

クロスの品番選び

クロスメーカーには、サンゲツ、リリカラ、シンコールなどがありますが、

それぞれ機能性やデザイン性に優れた高品質クロスと、安価な量産クロスがあります。

当然ながら、高品質クロスの方が、平米単価は高くなります。

私の場合、アパートマンションにおいては、

将来に渡って「貼り替えを繰り返していく」ということが前提にありますので、

原則として、高品質クロスは使いません。

お部屋の間取りに合わせて、ワンポイントでデザイン性の高いものを使いたいときにも、

量産クロスの中から、選ぶようにしています。

実際のところ、量産クロスのカタログでも、

色調、素材感、デザインと、思いのほか豊富にありますので、

私は量産クロスのカタログだけで、十分対応できています。

天井と左側の壁のクロスは、量産タイプのものを使っています

また、見方を変えて、

機能性の高い高品質クロスを使うことで、クロスの交換頻度を下げる、

という発想もありです。

脱衣所やトイレの壁など、頻繁に交換するような場所ではない場合は、

思い切って、丈夫で掃除がしやすいクロスを使うことで、できるだけ長く使う、

という方針も有効です。

高品質クロスは、
省スペースのワンポイントで使いたい

貸主がちゃんと現地に行く

クロス貼り替えの見積り金額が、平米単価で出される以上、

クロス貼りのコストを抑えるためには、貼り替え面積を抑えなくてはなりません。

その点は、前述したとおりですが、

その点をアパートマンションの管理会社様に指示しても、

貼り替え面積はほとんど変わらないでしょう。

リフォーム会社様は、当然作業箇所が増えれば、売上増加につながりますし、

管理会社様にしても、リフォーム作業の見積価格が多い方が、

作業を外注するリフォーム会社様からのキャッシュバックが増えるからです。

つまり、管理会社様とリフォーム会社は、

それぞれ、「作業箇所が増えるとうれしい」という同じベクトルを向いているのに対し、

貸主側は、それとは正反対のベクトルを向いています(作業箇所を減らしたい)。

それゆえ、管理会社様に任せきりにはせずに、

貸主自身が、現地に行って、作業箇所を確認しながら、リフォーム会社様に直接発注することが、

コスト削減においては非常に重要です。

まとめ

天井、壁のクロス貼り替えにおけるコスト削減について、書いてみました。

また別のブログで、床の修理や設備関係のコスト削減についても、書いてみたいと思います。

昨日の仕事

  • リフォーム箇所の確認
  • 賃貸契約書の押印
  • 近場の売り物件への買付金額の再検討