恩返しのチャンス。私が思う信頼関係について

お疲れ様です。

税理士の浅原です。

私がやっている賃貸経営で、いつもお世話になっている業者さんがいるのですが、

先般、その業者さんから、

法人成りに伴い、浅原に顧問税理士を頼みたい、

というお話をいただけました。

私は、そのお話を聞いたときに、よくぞ私に声をかけてくださった、と、

心の中で感激しました。

とても人柄のよい業者さんで、

私にとっては、なくてはならない人だったからです。

牧之原の自販機には、お茶畑が描かれています

恩を返すチャンス

その業者さんには、お付き合いの期間は短いにもかかわらず、

いままで何度も窮地を救ってもらいました。

タバコのにおいのひどかった部屋のリフォームでは、

クリーニング後、入居直前になっても、

たばこのにおいが消えず、頭を抱えていた時に、

オゾンクラスターという装置をつかった消臭方法をご提案いただき、

入居3日前にかろうじて、臭い消しを達成できました。

その後、入居してから4か月ほど経ちますが、臭いのクレームは来ていません。

エアコンの修理対応では、

誤作動を起こすようになってしまったエアコンに対して、

本来なら、室内機も室外機も併せて交換するしかないところを、

たまたま、同じ機種のエアコンの室外機をその業者さんがお持ちで、

室外機だけを交換してもらって、事なきを得たことがありました。

(入居期間の長いお部屋で、室内に荷物が散乱していたので、

室内機の交換作業をするとなると、業者さんにも入居者さんにも、

かなりの負担がかかることが予想される事案でした)

マンションの排水桝が詰まって、

玄関前の排水桝から水があふれてしまったときにも、

私が忙しくて現地にいけない時に、

その業者さんが代わりに行ってくださって、

排水桝の詰りを取り除いてくれました。

事業経営をしていると、お金で解決できない問題に遭遇することがあります。

相場の倍の金額を払ったとしても、

そもそも作業の時間がとれない、

そもそもそんな技術がない、

そもそもそんな都合のいい材料がない・・・

そんな窮地を、何度もこの業者さんには、救っていただきました。

そして、私はこの業者さんを信頼し、

できれば私もこの業者さんの力になれることがあればいいな、と思っていたところに、

法人成りと業務依頼のお話をいただけたので、

まことにありがたいめぐり合わせでした。

信頼関係にはすがらない

私は、この業者さんを信頼しています。

きっと、この業者さんも、私を信頼してくれています。

いわゆる「信頼関係」が、この業者さんとは成立していると思っています。

ただ、この信頼関係というのは、厄介なもので、

時として、自分が相手のためにかいた汗と同じ量の汗を、

相手にも求めてしまうことがあります。

私自身も、かつてそういうふうに信頼関係をとらえていた時がありました。

現在私は、「信頼関係」を、

「私が相手を信頼したいかどうか」、そして

「相手にも、自分を信頼してもらえるように努力する」

という理解で、留めるようにしています。

その結果、相手が私を信頼してくれたかどうか、については、

気にしていません。

そもそも、経理業務は、本業に付随するものに過ぎず、

煩わしいものです。

私は、経理業務を本業にしていますが、

仕事に対する私の熱量と同じ熱量を、お客様にも求めてしまうのは、

それはちょっとお客様にはしんどいだろう、と思いますし。

それと同様に、私がお客様のことを全面的に信頼しているから、といって、

同じことをお客様にも求めてしまうのは、

お客様としたらうっとうしいでしょう。

突き詰めれば、

信頼関係というものは、一方通行なものであり、

それでいいと思っています。

大切なものの多くは、目で見えないし、手で触れません。

それらは、自分の中から取り出したりせずに、

自分の頭の中や心の中で、大切にしておくのがよいと思っています。

まとめ

私は、信頼関係を大切にしつつも、

「信頼関係」という言葉で、相手を縛り付けたくない、とも思っています。

もし、この業者さんの気持ちが変わって、

ほかの税理士に依頼がいってしまったとしても、その意向は支持しますし、

この業者さんとの賃貸経営でのお付き合いは、今まで通りでお願いするつもりです。

今の私は、信頼関係とはそういうものだ、と思っています。