お疲れ様です。
静岡の税理士、浅原です。
よく、「万が一」とはいいますが、
先月下旬、入院したことにより、現実に10日間ほど、
すべての業務を止めることになってしまいました。
幸いに今回は、長期離脱とはならず、現在は業務に復帰しているのでよかったのですが、
もし、病状が回復しない、入院が長期化する、などとなれば、復帰するにも時間がかかったでしょう。
今後は、こういう事態も、万が一ではなく現実的に起こりうる、という認識で、
業務を進めていく必要性を、肌身に感じています。
そこで、一つ目の対応として、情報共有としての各種リストを作成することにしました。
各種リストの作成
会計事務所のお客様は、皆さん事業者さんなので、
基本的に想定外の事態への対応は、慣れていらっしゃいます。
トラブルの際も、自律的な判断や行動ができる方たちです。
それに対し、我が家の家族は、
日ごろの財産管理からトラブル対応まで、私が一手に引き受けてやってきたので、
「浅原しか知らない」という情報が多々あります。
そこでまずは、「浅原しか知らない」という情報を、家族内で共有し、
いざという時に「浅原なしで動ける状態」を作ることにしました。
具体的には、情報共有リストの作成です。
内容としては、次のような項目をリストアップしました。
銀行口座のリスト
税理士業で金融機関を営業に回ったり、会社を複数作ったり、ということをしていたおかげで、
銀行口座が30件ほどあります。
そのうち、日常的にお金の出入りがあるのが、現状15件ほどです。
私は常に通帳記帳や残高チェックをしているので、頭に入っているものの、
それらを知らない家族が見たら、さっぱり状況がつかめないでしょう。
そこで、使っている口座、使っていない口座、口座の用途など、すべてリストにまとめました。
リストを作成していて気付いたのですが、ネットバンクの情報共有は必須ということ。
一時期、個人名義で不動産投資をしていたころ、ネットバンクの口座開設をしまくっていました。
ジャパンネット銀行(現:ペイペイ銀行)、セブン銀行、ソニー銀行など。
その当時は、銀行融資を得るために、こういった口座が役に立ったのですが、
現在、使っているのは1行だけです。
ネットバンクは通帳がないので、たとえ家族といえども、
言われなければ、まったく口座の存在に気が付かないでしょう。
加えて、ネットバンクの口座情報に入っていくためには、
ログインIDやパスワード、取引番号など、認証情報が多々あります。
それらは、1つ欠けていても、または1文字間違っているだけでも、
口座サイトに入っていけません。
普段から、ネットバンクの利用は慎重に、と思っているので、多額の残高は残してはいませんが、
それでも全部のネット口座の残高をあわせれば、100万円は超えます。
ネットバンクの情報共有は必須。
これに気付けたのは良かったです。
印鑑のリスト
日ごろから、実印などの保管場所について、情報共有できている場合ならまだよいのですが、
「どこにあるかがわからない」となると、急ぎの時には困ってしまいますね。
また、実用面で見た場合に、印鑑には、実印、銀行印、認印などの用途の違いがあります。
「1つの印鑑を、実印としても銀行印としても使っている」ということもあれば、
「実印のみで1つの印鑑、銀行印のみで1つの印鑑」というパターンもあります。
この使い分けは、あらかじめ知らなければ、考えたところで答えは出ませんから、
「あらかじめ知っておくこと」が重要です。
また、実印の使用には、印鑑カードも伴います。
だいたい、実印を使用するときには、印鑑証明の提出を要求されますので。
我が家では、安全管理のために、実印と印鑑カードは、別々の場所に保管しているのですが、
この点も、情報共有しておく必要があります。
生命保険のリスト
これも、私がすべてを管理していたので、改めて情報共有することにしました。
基本的に、我が家の生命保険はすべて掛け捨てなので、財産性はありませんが、
とはいえ、誰の名義で、どのような生命保険に加入しているか、ということは、
家族全員が知っておく必要があるでしょう。
リスト作成中にちょっと気になって、嫁さんに、
「もし、あなたが俺の知らないところで、俺に多額の生命保険を掛けていたとしても、
俺はまったく気にしないから、情報共有してほしい」と告げたところ、
「ない」という回答でした。(※)
(※)「生命保険に加入していない」ことで、安心感を得られるのは、このパターンだけだと思う
生活インフラのリスト
電気、水道、ガス、ネット回線、スマホなどの生活インフラに関しても、
情報共有の必要性を感じました。
一般的に、これらの料金支払いは、口座引き落としになっていると思います。
逆に言うと、どの口座から引き落とされるかを把握して、
そこに一定の残高を置いておかなければなりません。
まあ、1回の引き落とし不能で、止められることはないとは思いますが、
意識の片隅に置いておく必要はあるでしょう。
税理士業の顧客リスト
短期長期問わず、私が連絡を取れないような状況になってしまったら、
その旨をお客様に伝えなければなりません。
誰が連絡を取るにせよ、顧客リストは必須でしょう。
最悪、私が業務離脱して、そのまま復帰できず、となってしまったとしても、
お客様に対して音信不通という状態は、絶対に避けなくてはなりません。
顧客リストさえあれば、最悪の事態は防ぐことができます。
考えたところでわからない
このほかにも、クレジットカードのリスト、ネットサービスのリスト、
賃貸経営関連のリストなども作成しました。
作成していて気づいたのは、これらの事柄は、他者からすると、
いくら考えたり調べたりしたところで、知らなければ対応しようがない、ということです。
上記リストは、いままで私の脳内で完結していた事柄がほとんどです。
ネットバンクの暗証番号なんて、私以外、知りようがないですし、
そもそも、その存在を知らなければ、気付きようがありません。
そういう点からすると、自分自身の日ごろの取り組みを、他者に知らせておく、
もしくは他者が知る手段を残しておく、ということが、
ひとり経営をしている事業者には、とても重要だといえます。
昨日の仕事
- 各種業務・財産リストの作成
- 参院選の投票
うっかり、投票用紙をなくしてしまったけど、投票所で再発行してもらえた。
無くしてしまう人は、けっこういるみたい。