自社の決算が確定。納税には慣れが必要

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

私が賃貸経営用に保有している法人二社が、4月末で決算を迎えました。

先週、その法人の決算作業が終了し、納税額が確定して、

いつものように、後は銀行窓口で納税するだけ、という状態まで進めました。

二社分合わせて、約150万円。

自社の決算納税について、書いてみようと思います。

二社ともそれなりに納税額が出る、ということは、
利益分散による節税策が機能している、ということでもあります。

自社の決算確定

これらの二社のうち、株式会社の方はこの決算で12期目。

一般社団法人の方は、9期目が終了しました。

ところで、正直いって私自身、取り立てて経営力の高い人間※ではありません。

※経営力って何?という議論の余地がありますが。

簡単にいうと、

ビジネスマンの一人ではあるものの、バリバリのビジネスマンではない、

と自分では思っています。

そんな私でも、賃貸経営を始めて10年以上続けてこられたのは、

賃貸経営の世界ですでに出来上がっている「外注制度」に頼るところが大きい、と感じます。

この業界も、

数年前に業界を震撼させたかぼちゃの馬車事件や、

闇の部分を感じることは、ままあります。

それでも、入居者募集、契約業務、集金業務、入居者からのクレーム対応、

リフォーム対応、定期メンテナンスなど、

私のような新規参入者を支えてくれる外注制度が、この業界ではすでに完成しているため、

副業的にこの10年、続けてくることができました。

特に、日々私に対して、

新たな知見を授けてくれるリフォーム業者さんには、感謝しかありません。

彼ら抜きには、私の賃貸経営は到底成り立たないし、

彼らとのお付き合いなくしては、私が賃貸経営をやる意味ないな、とさえ感じてしまいます。

やっぱり裏技的な節税はない

自社の決算処理を進めていく中で、ある程度処理が進めば、納税額も見えてきます。

(繰越欠損金は使い果たしているし、減価償却費は毎期同額ですし)

うちだけではなく、どの会社さんも似たようなものだと思いますが、

税引き前利益のおおむね4分の1から3分の1くらいが、納税により、手元資金から失われます。

ある程度、納税額が見えてきたところで、

「さて、本当にこの納税額で固めるかどうか」という点について、

どの経営者さんも逡巡するのではないでしょうか。

私も、数年前までは、

納税額が出てから1週間くらいは、逡巡タイムに使っていました。

その1週間で、「何か節税ないかな」と考えるのですが、

やはりいくら考えようと、そんな都合のいい節税方法なんて出てきません。

ビジネス全般について言えることですが、特に賃貸経営においては、

「どんな入れ物(個人or法人)に、

どんなモノ(木造orRC造、築浅or築古など)を、

どんな入れ方をするか(土地と建物の価格内訳)」で、

その後の会計上の展開は、ほぼ固定されます。

原則、その入り口部分が決まってしまうと、もう大枠は動かせないので、

その後に操作できるのは、法人ならば役員報酬くらいでしょうか。

わたしの場合、1年間の会計処理を振り返りながら、

「もうあとは、売り上げを抜くか※、サラッと架空経費を入れ込む※しかないな」

という点に思考が行き着いたところで、ようやく納税を受け入れる、という感じでした。

※どちらも脱税です。やっちゃダメ。

納税には慣れが必要

しかし、最近は、納税自体に慣れてきました。

やはり、人間、何度も同じようなことを繰り返していると、

刺激に対して耐性が身につくようです。

どうあがこうとも、日本国内でビジネスをしている以上、納税からは逃げられませんから※、

結論は決まっています。

※数年前に、決算確定により6000万円の納税が必要になったことがありましたが、手持ち資金が2000万円しかなかったため、その時だけは本気で逃げようと思いました。最終的には、銀行から借金して納税しました。

納税にあたり、私はいつも、次の点を考えるようにしています。

  • 納税後の運転資金は十分かどうか
  • 納税額は、形を変えて、私たちに返ってくる

納税後の運転資金には、大いに気を配らなければなりません。

運転資金が十分でないから、といって、納税から逃れられるわけではありませんが、

しかし運転資金を十分に確保しておかなければ、いくら脳が払おうとしても、

体が拒否してしまうでしょう。

運転資金が十分でないと感じたら、

銀行借り入れや、納税時期を遅らせる、などの具体的な対応を考えましょう。

無策な納税により、運転資金を危険水準まで落としてしまうのは、避けましょう。

そして、納税したお金は、形を変えて、将来私たちに返ってくることを理解しましょう。

私たちが歩く道や信号をメンテナンスしてくれたり、

私たちを、救急車や総合病院の治療などで、助けてくれるでしょう。

さらには、私の親や家族や友人たちも助けてくれるでしょう。

近年、そのように考えるようになってから、納税が楽になりました。

手放したくない、と思っていたものを、

手放してもよい、むしろ、このお金は気持ちよく手放すべきだ、

と感じるようになりました。

納税を繰り返すことで、納税に慣れて、納税の作法が身についてきたのかもしれません。

善きことです。

昨日の仕事(先週末)

  • お客様の労働保険料の計算、保険金申請のメール打ち合わせ、新たな購入物件のメール打ち合わせなど、細々した作業をまとめて行った。細々した作業も、スキマ時間でできるものと、できないものがある。
  • 週末、家電量販店に、クロムキャストを買いに行く。テレビの大きな画面でネットを見れるのは、中年の視力にはありがたい限り。