お疲れ様です。
静岡の税理士、浅原です。
私は、
税理士業と不動産貸付業の２つの事業を運営しています。
この２つの事業は、
時間や労働力の使い方、資本構成など、中身は大きく異なります。
特に、「労働」という点では、まったく異なります。
責任者がしっかり労働をしないと、税理士業は儲かりません。
反面、
責任者がしっかりと労働している間は、不動産貸付業は儲かりません。
税理士業は労働集約型
労働集約型産業とは、簡単にいえば、
「『人』が働いて売上を作る産業構造」のことです。
典型的なのは、介護事業です。
売上を増やすには、人を増やすことが条件になります。
これと同じで、税理士業も労働集約型産業になります。
税理士が、がんばって働いて、売上を作ります。
逆に言えば、
税理士が働かなければ、売上は作れないので、
結果的に、売上を増やすためには、
それに比例して労働時間を増やさなければならない、
ということになります。
仮に、
ボス税理士は働かずに、
スタッフ税理士や一般スタッフが忙しく働いて、売上を作る事務所があるとすれば、
ボス税理士にとっては、資本集積型に近いビジネスと言えそうです。
まあしかし、
多くの税理士事務所では、上から下まで、皆忙しいでしょう。
また、
事務作業の効率化を進めたとしても、労働時間がゼロになることはないでしょうし、
業務に対する責任も、効率化の前後で変わることはありません。
つまりは、労働集約型産業である税理士業においては、
売上がもっとほしい、となったら、
労働時間を増やす（＝プライベートの時間を削る）覚悟が必要になります。
不動産貸付業は資本集積型
資本集積型産業とは、
「人ではなく『物（お金や不動産）』が働くことで売上を作る産業構造」のことです。
不動産貸付業は、この資本集積型産業の典型例です。
この産業では、「人」は、
「物を管理すること」が仕事となります。
たとえ資本集積型とはいえ、
人の仕事もゼロではありませんから、労働時間も多少は発生します。
しかし、
労働集約型に比べれば、はるかに少ないといえるでしょう。
そして、この資本集積型産業では、
人が忙しいときは、儲かりません。
物を探す、
物を入手する、
物を利用してくれるお客様を探す、
お客様に利用を開始してもらう
これらの物の管理にいそしんでいる間は、お金が出ていくばかりです。
そして、
お客様が物の利用を始めてからは、ようやく、集金と定期メンテナンスのみとなり、
忙しさからは解放されます。
売上が立つのは、ここからです。
よって、資本集積型産業においては、
売上がもっとほしい、となっても、
労働時間は増えません。
正確に言うなら、
新しい資本を入手するために、労働時間は瞬間的には増えますけど、
継続して増え続ける、ということにはなりません。
むしろ、売上が増えて手残りも多くなれば、
そのお金を使って、自分がしてきた物の管理を外注できるようになるので、
さらに労働時間は減って、プライベートの時間は増えるでしょう。
限りある時間とのバランス
私が、
税理士としてゴリゴリに営業活動をしていない点は、
上記のような税理士業の産業構造にあります。
時間は、誰しも有限です。
税理士として、世間のお役に立ちたいという思いは、人並みにあるものの、
自分のすべてを税理士業に捧げよう、という気はありません。
いうまでもなく、プライベートの時間はとても大切です。
私にとっては、
家族と過ごす時間、
空手の稽古に参加する時間、
ライフワークに没頭する時間は、
それぞれが、仕事の時間と同じくらいに重要なものです。
また、
資本集積型産業は、時間を作り出すことはできるものの、
何らかの事情で物的資本を失ってしまった場合には、
非常に弱ってしまうのに対し、
労働集約型産業は、自分自身が資本ですので、
方針転換や環境変化への対応力（つまりはサバイバル能力）に優れています。
繰り返しになりますが、時間も命も有限です。
使える労働時間、
消費体力、
今ある運転資金、
目指すべき資本構成、
やってみたいこと、
絶対にやっておきたいこと、
個々の残高を見ながら、
バランスの取れた私だけの産業構造をつくっていくつもりです。
昨日の仕事
- 新型コロナの事業復活支援金申請のサポート
５件の依頼について、ほぼ完了
パソコン画面に張り付いてやっていたので、体が痛い
さて次は、３月決算法人の対応か
- 退去後の空室リフォームの打ち合わせ
退去から次の入居まで、１０日しかない
入居者様は、どうしても連休に引っ越ししたいみたいで
リフォーム屋さんには、「いつもタイトで申し訳ありません」とお詫びしながら、その場で正式発注
