エリア限定の不動産投資には、低体温で臨むべき

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

私は不動産投資をしていく中で、方針として、

投資エリアを、自分が住んでいる静岡市内に限定しています。

理由は、

「私が、意思決定をするうえで、必ず現場を見なければ気が済まない性格であること」

そして、

「税理士業と両立させるためにも、無駄な移動時間は極力減らしたいこと」の2点です。

よって、税理士業と賃貸経営を両立させようとする限り、

投資エリアは今後も静岡市内限定ということになります。

このような、投資エリアを限定するスタイルについて、

注意しなければならない点を書いてみようと思います。

今度買う予定の物件の廊下に放置された段ボール。
入居者のマナーの悪さと、それを放置する管理会社。こういうのがあるので、私は日常的に現地を見回れるエリアでしか、投資する気になれない。

待ち続ける熱意

投資案件として成立する物件が出てくるまで、ひたすら待つ。

エリア限定の不動産投資は、「ひたすら待つこと」が日常になります。

しっかりと待っていられるかどうかが、成否のポイントと言えます。

意外とここが難しいところで、

不動産投資をしていると、

「とにかく物件を買いたい」、「なんでもいいから買いたい」

という精神状態になってしまうことがあります。

かつて、不動産投資を始めたばかりの私も、その状態に陥っていました。(※)

そういう人々の気持ちは、よくわかります。

(※)最初の物件を買う前が、一番重症でした。毎週末、東京の業者さんに会いに行って情報収集したり、有力そうな物件情報が流れてくるたびに、広島に行ったり、北九州の小倉に行ったり、栃木の佐野に行ったり、めちゃくちゃでした。だいぶ家族にも迷惑を掛けました。まあしかし、そうやって業界情報に振り回されているうちに、自分の本心や、現実と折り合いをつけることなどを学んで、いまのエリア限定スタイルに落ち着いたので、それはそれで私にとっては、必要なプロセスだったように思います。東京の業者さんにそそのかされて、変な物件を摘ままなくて、本当によかったです。

待っている間に、やるべきことはたくさんあります。

「仲介会社さんとの人脈づくり」と、「市場調査」です。

物件情報は、仲介会社さんから流れてきますので、

仲介会社さんとのネットワークを築くことで、物件情報を入手しやすくなります。

私の場合、ネットに出ている物件情報を見ながら、

その情報をアップした仲介会社さんに片っ端から連絡をとり、

挨拶に回って顔を覚えてもらうようにしていました。

また、静岡市内限定とはいえ、その市内の中にも、

「投資に向いているエリア」と「手を出してはいけないエリア」があります。

そのエリアごとの線引きを、ざっとでいいのでしておくと、

急きょ物件情報が下りてきたときにも、すぐさま買う買わないの判断ができるようになります。

そういった、「待っている間にできること」をしながら、

ひたすら、有力情報が出てくるのを待ちます。

飛び付かない冷静さ

エリアを限定していても、ある程度の物件情報には触れることができます。

ネット情報を見ていると、売れ残った物件が、繰り返し新着情報として更新されていますけど、

そんな中でも、ちょいちょい、本当の新着情報が出てくることがあります。

ただ、残念なことに、本当に投資案件として成立するものは、ほんの僅か。

この業界では、昔から「1000に3つくらいしか有力情報はない」という実情を、

「せんみつ」と言って嘆いてきましたが、

私の実感としては、

「ひゃくみつ」もしくは「さんじゅういち」くらいでしょうか。(どっちも同じ比率ですね)

「せんみつ」まではいかないにしても、「玉石混合状態の中で、現状は石だらけ」

というのは間違いありません。

問題なのは、エリアを限定して待っていると、

この「石」が「玉」に見えてきてしまうことです。

利回り9パーセントでも、融資を使っても、何とかやっていけるんじゃないかな

単身向けがあふれているエリアでも、利回りが高ければ、何とかなるのでは

3点ユニットでも、家賃下げれば何とかなるのでは

何としてでも物件を入手したい、という気持ちが、

物件選定のハードルを下げてしまうのでしょう。

私自身も、買うか買わないか迷っている物件について、長く考え続けていると、

いつの間にか自分の中にあった警戒心が薄れていき、

「何とかなるだろう、いや何とかしてやろうじゃないか。失敗してもそれもベンキョウだ」などと、

おかしなテンションになってくることがあります。

ただ、振り返って感じるのは、

物件情報に最初に触れたときに感じた印象が、おおむね正しい、ということです。

「感覚」は、けっこうしっかりと、正しい判断をしてくれます

現地を一目見て、「こりゃヤバいな」と思うような物件でも、

「何とかなるようなヤバさ」と「手の施しようがないヤバさ」を、

そこそこ正確に見分けてくれます。(※)

(※)かつて、現地調査にいった物件で、駐車場にヤバそうな車両が停まっていました。その部屋の住人を仲介会社さんに調べてもらったところ、本職だった、ということがありました。本職の車って、一見するときれいだけど、念というか醸し出す雰囲気が、一般車両とちょっと違うな、と感じました。

対して、

「理性」の方が、正しい判断を捻じ曲げる傾向があります。

エリア限定という投資方針では、どうしても触れる物件情報も数が少ないので、

手を出してはいけない物件が、輝いて見えてしまうことがあります。

自分の中で勝手に理由付けをして、ゴミ物件を有力物件に格上げしてしまうことがあります。

それは高確率で失敗につながる道なので、そうならないように、

常に自分の体温を下げて、脳や感覚を冷静にしておく必要があります。

昨日の仕事

  • 清水区興津のお客様の月次データ入力

4か月分を一気に入力している。しんどい。

やはり、こまめに資料を提出してもらわないと、こっちが苦しくなる。反省すべき。

  • 知人がデータ入力を手伝ってくれることになり、最初のデータが納品された。

内容を確認したところ、手直しするところが一切ない。

すばらしいクオリティ。ひたすら感謝。

  • 夜間、空手に復帰

少しずつ、体を動かす

スタミナは白帯の頃に戻ってしまったけど、ある程度、技を出せたことに安心した。

自転車と同じで、これが「身に付ける」ということなのか。