私の相見積もりのスタンス

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

税理士業では、業者さんにお願いする外注作業というのはほとんどありませんが、

逆に賃貸経営では、多くは外注作業になります。

外注で作業をお願いする際には、依頼する前に、業者さんに作業見積もりをお願いするのですが、

その見積りが、相見積もりになることもあります。

しかし、たとえ金額が大きくも、相見積もりをしないこともあります。

私の場合、賃貸経営をはじめた最初の頃は、相見積もりをよく依頼していましたが、

近年ではほとんどなくなりました。

直近の相見積もりは、

ネット回線無料サービスの導入費用に関して、3社に依頼したものだけです。

相見積もりをするかしないかの私の中の基準について、書いてみようと思います。

見積書作成の事務負担

賃貸経営を始めた当時は、発注者側の視点しか持ち合わせていませんでした。

そのため、見積書作成は、

「業者さんにとっては通常の営業活動」という視点しか、私は持っていなかったので、

業者さんの方に負わせる事務負担についても、ある意味当然の負担だろう、と考えていました。

ただ、賃貸経営の規模が増えてきて、何社も何件も、見積依頼をするようになってきたある時、

出してもらった外壁塗装の見積もりを見ていて、気が付きました。

「この見積書、作成するだけでもけっこうパワー使っているな」と。

わたし自身が、マンションの外壁塗装の見積書を作った経験がないので、定かではありませんか、

それでもこの見積書を作成するのに、

足場屋さんとの現地調査と寸法取り、

材料の割り出しと仕入れ単価の確認、

塗装方法の選定、

作業スケジュールと必要な人工、

塗装に絡む細かい点の整理(エアコン配管とかサッシ補強とか)、

駐車スペースの確保など、

かなり細かい部分まで詰めていかないと完成できません。

この、依頼するかどうかもわからない作業のために。

受注者側の視点を持つようになってからは、むやみに見積依頼をするのは止めにしました。

現在、私は、

「初めて作業を依頼する業者さん」、

もしくは「作業単価やトータルの作業金額がわからない場合」のみ、

見積依頼をするようにしています。(単独見積り)

「リサーチ」か、「コスト削減」か、

さて、相見積もりの話ですが、相見積もりを依頼する場合は、一般的に次の2つの目的があります。

「相場のリサーチ」か、「金額競争によるコスト削減」か。

まず、相場のリサーチについて、作業単価の相場がわからないときは、

一社に見積もりを依頼しても、その一社から出てきた単価が、相場なのかどうかの判断がつかないため、

やむを得ず複数の業者さんに見積もりを依頼することになります。

また、受注競争の相手がいる、ということは、見積金額を下げるプレッシャーにつながるため、

コスト削減として、相見積もりは有効な手段です。

しかし、受注者側の視点に立つと、相見積もりは、つらい点が多いです。

価格競争に勝つには、見積価格を必要以上に下げなければならない

価格競争に勝っても、本当に受注があるかどうかがわからない

相見積もりを依頼する、ということは、

業者さんにそのような心理状態の下で、事務仕事をしてもらう、ということになります。

私が業者さん側だったら、「あいみつかー、やる気出ないなー」、と感じるでしょう。

少なくとも、普段からお付き合いのある業者さんに、

そんな気分で私からの仕事を受けてもらいたくはない、と思います。

そこで私は、相見積もり自体を、できるだけ避けるようにしています。

具体的には、作業コストを下げたいときは、業者さんに

「見積金額を抑えるには、何か方法がないでしょうか」、

もしくは「作業金額を20万円までに収めたい」など、

直接コスト削減の方法を相談するようにしています。

相場リサーチのときにも、

「あくまで相場を知りたいだけなので、諸経費や細かい部分はざっくりで大丈夫です」とか、

「書面にまとめなくていいので、メインの項目と金額だけメールで送ってもらえば大丈夫です」などと、

できる限り、業者さんの負担を和らげるようにしています。

長いお付き合いの中でしか、利益は生まれない

10年以上、税理士業と賃貸経営をしてきた中で、わかってきたことこがあります。

私が求めている利益は、長いお付き合いの中でしか生まれない、ということです。

単発の仕事で、利益を得るビジネスもたくさんありますし、短期長期で括れないものも多いですが、

私自身には長期のお付き合いという取引ベースが合っているようです。

これは、私の感覚なのですが、

お付き合いが長くなってくるにしたがって、お互いに一体感が生じてきます。

「相手の利益」は「自分の利益」、「相手の不利益」は「自分の不利益」と。

お付き合いが長くなってくるにしたがって、

「相手の労働力や時間、経営資源を簡単に消費してはいけない」と、

自分の経営資源を守るのと同じくらい、相手の経営資源にも関心が出てきます。

そして、そういうお相手の方は、私に対しても同じように接してくれます。

そういったお付き合いのできる人たちが自分の周りにいてくれる、ということが、

私にとっての何よりの利益であり、それに比べれば、

見積書上での5万10万というのは、誤差に過ぎないと思えます。

相見積りは、ある意味、相手の経営資源を軽く扱う行為です。

相見積もりを依頼するときは、慎重に行わなければなりません。

昨日の仕事(先週金曜)

  • 清水区江尻東のお客様の月次データの報告
  • 清水区興津のお客様に訪問面談
  • 自社(二社分)の決算作業

お客様からの依頼で、浴室に手すりの取り付け

お客様とのやり取りの中で、
どういうわけか、税理士の私が、
浴室に手すりを取り付けることに
なりました
タイル用のドリルビットがなかったので、調達にいく
タイルに穴をあけて、アンカーを打ち込む
アンカーに防水用シーリング材を入れたら、手すりをビスで固定して完了
2か所取り付けて、材料代だけいただく。
税理士の仕事ではないけど、まあとにかく
お客様が喜んでくれるなら、良しとしよう。