初めて買った収益物件の10年間の収入

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

賃貸経営の方で保有している物件のうち、

平成23年に購入した最初の物件が、

昨年、保有期間10年となりました。

この10年を振り返って、

本当に利回り10%だったのかどうかを確認してみようと思います。

10年間の運用成績

この物件の購入時のスペックは、次の通りです。

種別・・・全戸住居(13部屋)

構造・・・重量鉄骨

竣工・・・平成9年(購入時、築15年)

購入価格・・・1億800万円(表面利回り10%)

資金手当・・・全額ローン(金利1.5%)

収入は、次の通りでした。

10年間の収入合計・・・107,669、000円

結果的に利回り10%は、達成できたようです。

(自販機収入や保険金収入なども入れてのこの金額なので、厳密には達成していませんが、そのあたりは誤差の範囲と考えていいでしょう)

しかし、収入以外に、

固定資産税、

修繕・維持費、

インフラ・通信関係、

借入利息、

法人税、などの支出があります。

その結果、利益額は、だーいぶ目減りします。

さらに、

銀行への元本返済もありますので、

手残りとしては、収入の20%を下回っています。

賃貸経営を始めた当初、よく仲介会社さんからは

「利回り10%ということは、10年で元手は回収できる、ということです」

と説明をうけていましたが(もちろんそんなことはない、とはわかっていたが)、

やはりそんなことありえないよな、と今、改めて感じます。

(仲介会社さんのセールストークは、「それ詐欺じゃん?」

というものが往々にしてあるので、気を付けないとなりません)

この10年間でつらかったこと

この物件を10年間運営してきて、

振り返ってみるといろいろなことがありました。

特につらかったのが、水漏れ事故です。

この物件、築年数がさして古いわけでもないのに、

やたらと水漏れが発生しました。

上階から下階への水漏れ・・・大漏れ2件、小漏れ1件

床上での水漏れ・・・2件

こういった水漏れ事故は、決まって年末付近に起きるので、

年内に工事が間に合うかどうか、

工事未完了のまま年末年始の休みに突入してしまうのか(そうなったらもうサイアク)の境で、

毎年ワナワナしていました。

現に、下階への水漏れのうち、大漏れとなった1件は、

年末までに工事が間に合わず、

正月休みに何度も現地に行く羽目になりました。

水受けバケツにたまった水を捨てながら、

「こんなことが毎年起きるなら、ほんとやっとられんぞ」

と思っていました。

それでも賃貸経営はいい

道を歩いていたり、近くの物件をチェックしたりしますが、

やはり、どこも空室は、一定割合を抱えているようです。

今後、静岡でも急激に人口は先細りしていくでしょうし、

反面、新築物件の供給は続くでしょう。

情勢が難しくなっていくのは間違いないです。

そんな中では、いままで以上に、

エリアや立地が重要になってくるでしょう。

それでもこの物件、

10年経過して、その間入退去は定期的にあるものの、

長期に渡る空室状態はありませんでした。

また、

現在の家賃も、10年前の水準がでほぼ維持できていることは、

とても幸運だといえます。

賃貸経営においては、どんなに頑張っても、

収入の上限が決まってしまっています。

それゆえ、入居単価、入居戸数をいかに維持していくかが、

勝負所になってきます。

しかも、その経営努力は、

エリアや立地といった賃貸需要の反映の上でないと、

実を結んでくれません。

私の場合は、結果的に、

購入選定の段階で、購入エリアを絞り込んできた効果が、

いま出ているのだろうと思います。

ひとりで税理士業をやりながら、同時並行でできるビジネスというのは、

賃貸経営以外には、なかなかありません。

それは単に、私自身のキャパシティの問題かもしれませんが、

そうだとしても私には、この賃貸経営が性に合っていますので、

今後も残りの物件をしっかり運営していきます。

昨日の仕事

  • 新規のお客様の開業届け出書類の作成
  • 廃業のお客様の廃業届の作成
  • 来週以降の面談のアポ取り
  • 信託調書の作成

当方の保有物件の一つを、民事信託を使って、個人から法人に所有名義を変更している。

おかげで登記費用は割安で済んだが、毎年、信託調書を税務署に提出しなければならなくなった。当年分を翌年1月31日までに。

自分の会社の分だから、ちょっとぐらい遅れてもいいやと思って。

高額不動産の名義変更の強い味方!「信託譲渡」のざっくり解説