子どもが「こども」でいるうちに

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

うちには、小学校高学年と低学年の子どもがいます。

子どもが関係してくる家の用事は、できるだけ、午前中に済ませるようにしていますが、

どうしても、用事が午後に発生してしまうことがあります。

よくあるのは、妻の通院の際の子守りです。

昨日の午後も、

留守番と、学校から帰ってきた子どもたちの相手をしていました。

子どもたちと作った「手裏剣」と「鶴」

仕事場に子どもがいるということ

12月~3月までは、当事務所でも繁忙期にあたり、やることに追われています。

特に今シーズンは、イレギュラーな仕事が多く、

締め切り間近になって作業完了、ということが続いています。

そんな中での子守りなので、

「今はちょっと、時間とられるのはきついな」というのが本心なのですが、

妻がいないとなれば、私が子どもを見るしかありません。

昨日は、妻が通院から戻ってくるまでの3時間ほどを、

子どもとともに過ごしました。

さすがに、3時間ずっと遊んでいられる余裕はないので、

仕事をしながら子どもの相手もして、という状態でした。

しばらくの間、子どもの相手をしつつ、仕事を進めながら、

次のようなことを思っていました。

  • 仕事中も、子どもの顔が見られるのはうれしい
  • 子どもが、私に積極的に話しかけてくるのが、うれしい(普段は、妻の方にばかり行ってしまうので)
  • 子どもの宿題について、解き方の解説をするときは、自分がえらくなった気になれる(普段、家庭内では、おちょくられる立場なので)
  • 妻を、子守りの負担から解放することで、少し機嫌がよくなり、私への圧が弱まる(はずだ)

反面、次のようなことも思っていました。

  • 仕事の作業スピードは半減する
  • 考え事や細かい会計処理をしているときは、イライラ感が顔に出てしまう
  • 結果的に、仕事にも、子どもの相手にも、身が入らない

税理士業の仕事はいずれも、間違えることができない作業なので、

頻繁に作業が中断されると、全然進みません。

少し進めて、中断されて、

再開するときには、中断したポイントの少し手前から確認を踏まえて再スタート、

というのを繰り返すので、次第に疲労が増してきます。

効率悪い、とは思いつつも、やはり忙しいこの時期に、

完全に意識を子守りモードに切り替えることはできないので、

効率が悪いまま、妻が帰ってくるのを待っていました。

キーボードの上で撮影。 
上の子曰く、「印象変わるよねー」

仕事とプライベートの「融合可」ゆえに

このような悩みは、

仕事とプライベートを融合できてしまう自営業ならではの悩み、といえます。

会社員ならば、

仕事しながら子どもの相手もする、ということは基本的には無理でしょうし(テレワークなら可能かもしれませんが)、

子どもの相手をするならば、半休をとって仕事から離れる必要があるでしょう。

子どもの用事で仕事を休むとなると、職場の同僚にも、気を使うでしょう。

もし、私が会社員をしているとしたら、

仕事とプライベートを明確に区別せずに、

ゆるやかに融合させている今の私のような状態を、

うらやましいと感じるはずです。

特に、私は子どもが好きなので。

だとすると、なぜ昨日の子守りの時のような、

モヤモヤした心理状態になってしまうのか。

思うに、仕事とプライベートを融合させることで、

やるべき事とやりたい事が混在した状態になってしまい、

同時に二つのことをしようとした結果、体は一つしかないので、

うまくできずにモヤモヤしたのかな、と。

言い方を変えると、

違うカテゴリーに属することを、複数同時に実行しようとすると、

脳に大きなストレスがかかる、ということです。

「仕事とプライベートの融合」というのは、

仕事というカテゴリーの中にある要素を、

プライベートのカテゴリーに移動させることを「可」とすることです。

逆もまた然りです。

仕事とプライベートを融合できない、ということは、

カテゴリー間の要素の移動を認めない、ということです。

それに対し、

やりたい事(子どもの相手)とやるべき事(仕事)を同時に行う、ということは、

まったく別の次元の話になります。

体も頭脳も、それぞれ一つしかありません。

私が、相当に器用な人間だったとしても、

やっぱり、子守りと税理士の仕事を同時に進める、というのは難しいでしょうし、

仮にできたとしても、仕上がりが不安です。

特に税理士業の方が。

副業の賃貸経営の方ならまだしも、

ミスの影響がお客様にまで広がってしまう税理士の仕事は、

プライベートの中に持ち込むことはあったとしても、

別のカテゴリーの行為と一緒に行うことは、

今後は控えなくてはならない、と感じました。

電卓の上に重ねてみる。 
下の子曰く、
「何ごともドダイがダイジだな」

子どもが「コドモ」でいるうちに

こういった悩みは、子どもが小さいうちの特有のことだと思います。

子どもが大きくなれば、子守りどころか、

家に帰ってこない、口をきいてくれない、という別の悩みがでてくるでしょう。

見方を変えれば、子守りができる期間は、残り2~3年です。

そう考えると、子どもと一緒に折り紙をしたり、

折り紙で作った手裏剣を飛ばしたりするのも、あと2~3年。

子どもには、ゆっくり大人になってほしいです。

そして、子どもが「子ども」でいてくれるうちは、

私も少々スピードを緩めて、仕事をしたいと思いました。