【初心者向け】お金があるときにこそ借りておく、イザというときに慌てない実績作り。

お疲れ様です。

税理士の浅原です。

事業経営をしていくうえで、借金は、ないに越したことはないのですが、

ビジネスでは想定外のことが起きたりすることがあるので、借金を嫌がってもいられないときがあります。

急な入用のときにも、慌てずにいられるために、日頃から借入実績を作っておくことをお勧めします。

クリーニング作業中の室内。
換気扇のカバーはすべて外して、
丁寧に掃除していきます。

良いお付き合いのできそうな金融機関をみつけておく

事業所の近くで、行ったり来たりに時間のかからない金融機関をいくつかピックアップして、

借入相談をしてみるといいと思います。

実際にお金を借りるとなると、新たにその金融機関に口座を作り、

その口座で、元本返済や事業資金の入出金をしていくことになります。

そのため、事業所から遠くの金融機関だと、

お金を借りるとなったときに、書類や印鑑のやり取り、

借りた後の通帳記帳、ATMや窓口での入出金など、

お金の出し入れの都度、時間と手間の負担が大きくなります。

また、担当者が、こちらの相談内容について、親身に対応してくれるかどうかも重要です。

この点は、担当者ごとの人間性による部分もありますが、

それとは別に、金融機関ごとの社風もあります。

静岡が地盤のとある地銀だと、会話の端々に自社ブランドを誇張するような匂いを漂わせたり、

本部の権限が強すぎて、支店側の意見が簡単に覆されてしまうような金融機関もあります。

個人的には、顧客ファーストの姿勢がはっきりと感じられて、

支店と本部の距離が近い(同じ市内にあれば十分)金融機関が良いと思います。

ご家族で、内装やクリーニングをやっている業者さんに、
いつもお願いしています。
過去の作業のやり取りが蓄積されていくので、
現場での会話がスムーズです。

金額は少なくてもいいので、借入実績を作っておく

借入実績がないよりも、過去に借入実績のある方が、圧倒的にお金が借りやすいです。

金額が少額でもあっても多額であっても、お金を借りる際の手順は、共通です。

一般的な融資の手順は、

借入相談を受けた後、金融機関はその借主について、徹底的に調査して、

本部に融資申請を上げて、本部の許可が出たら、担保をとってお金を貸す、

という手続きをひとつずつ処理していくのですが、

初めての借入の際には、かなり急いだとしても、

これらの手続きに1か月はかかります。

事業や商品の内容が特殊だと、2か月かかることも、珍しくはありません。

しかし、2回目以降の借入の際には、すでに企業調査は完了しているので、

本部への融資申請までの時間が短縮されて、

私の経験では、借入相談から最短2週間くらいで、融資実行してもらったこともあります。

ですので、借入金額は300万円でも100万円でも構いませんから、

お金が足りているときにこそ借入をして、しっかり完済しておくことをお勧めします。

なお、返済期間を長期で組むと、トータルの金利が膨らんでしまうので、

12回払いや24回払いくらいでいいと思います。

加えて、借入の際に発生する融資手数料や印紙代、借入利息は、すべて経費に計上できます。

レンジフードの中は、こうなっているのですね。初めて見ました。

信用保証協会の保証実績も、作っておいた方がいい

お金を借りる際には、担保が問題になります。

一般的には、信用保証協会の保証か、不動産担保を使うことになります。

信用保証協会も不動産担保も、それぞれ長短があるのですが、

「実績作り」という点では、信用保証協会を利用しておくことをお勧めします。

信用保証協会も、金融機関と同じで、

初めて借入保証を出す場合の会社の審査は、かなり厳しくなりますが、

過去に保証実績のある会社の場合だと、審査のハードルが下がるように感じます。

なお、信用保証協会の保証を使う場合には、保証料が発生しますが、これも経費として認められます。

まとめ

いざお金が必要、というときに慌てないための借入実績作りについて、書いてみました。

貸す立場になってみれば明白ですが、

知らない人にお金を貸すのと、知っている人にお金を貸すのでは、

貸す方のハードルの高さがだいぶ異なる、というのは当然です。

日頃から、金融機関とコミュニケーションをとって、

毎期決算書を提出しておくような関係を作っておければ、

急な入用のときにも慌てずに済むと思います。

以上、今日もお読みいただきありがとうございました。