お疲れ様です。
静岡の税理士、浅原です。
日頃、仕事をするうえで気を付けているのが、
「稼働率を100%にしない」、ということです。
会社勤めをしていると、なかなかそういうわけにもいかないでしょうけど。
(会社員のときは、仕事をすればするほど「浅原ちゃん、まだまで行けるでしょ」とか、「浅原くんしか頼れる人がいないんだよ」とか言われて仕事を背負わされて、きつかったです)
せっかく仕事量を、自分の裁量でコントロールできる個人事業をしているわけですから、
その特徴を活かすよう、日頃から心掛けています。
そこで、私が、稼働率を100%にしないようにしている理由を書いてみます。
稼働率70%を目安に
どういう点で稼働率を抑えているか、具体的には、次の通りです。
- 午前中は、アポイントを入れない
- 土・日・祝日は、アポイントは入れない
- 夕方6時以降は、アポイントは入れない
・・・アポイントの時間を、平日午後に絞ることによって、
それ以外の時間帯で余力を残すようにしています。
土曜、日曜も動くことはできますし、午前も夜も何かしら仕事はしているので、
実際のところ対応は可能です。
しかし、これらの時間帯にアポを入れてしまうと、
事務処理をする時間が取れなくなってしまいます。
現実的に、事務処理には時間もパワーも必要なので、常時、余力を残しておけるように、
このアポ不可時間のマイルールは、厳密に守るようにしています。
- 1日のアポイントは、2件までにする
・・・面談は、当初予定していた通りに進むこともありますが、
予期しないテーマを振られることもあります。
さらに、一対一の面談ならまだいいのですが、一対複数の面談になると、
途端にこちらもエネルギー消費量が増えます。
(面談の最中は、気付かないのですが、面談が終わった後に、ドッと疲労感が押し寄せてくることが多いです)
それとは別に、面談によって、こちらが元気になることもありますが、
やはり面談では、経営問題やお金を扱いますので、
真剣勝負と言いますか、緊張を解くことはできないです。
その結果、1日に面談を3件入れてしまうと、
最後の面談が終わった後には、もう力を使い果たしてしまい、
その後やるべきことに手が付かなくなってしまうので、
少し余力を残すためにも、1日の面談は2件までにしています。
- 個人事業のお客様を抱えすぎない
・・・ご存知の通り、個人事業の申告時期は、年明けに集中します。
このタイミングで個人事業の業務が集中することは、あらかじめわかっていますので、
できるだけそれまでに業務を進めておけるよう、工夫はしています。
しかし、それでもやっぱり、2月3月は忙しいです。
通常の法人の仕事もありますから。
そこで、個人事業のお客様に関しては、
現在ご依頼いただいている件数を、私が関与できる最大値としています。
今後、法人成りや廃業などで空き枠が出たら、
再び、個人事業のお客様を募集する予定です。
- 期限を目いっぱい使う
・・・「目いっぱい使う」と言っても、申告期限ギリギリを狙うわけではありません。
(それは恐ろしくてできません)
基本的には、
「申告期限の2週間前の決算確定」
を目指して進めていきます。
ただ、決算が確定したとしても、そのあと、
税務署へのデータ送信、お客様へお渡しする決算書申告書控えの準備、
納付書の記入、報酬請求書の準備、パソコン上のデータファイルの整理など、
決算確定後も、やるべきことはたくさんあります。
そこで、決算数値の概要と納税額を先にお伝えしておき、
早めに資金繰りの予定を立てていただいたら、
申告月の月末に向けて、無理のないスピードで、
決算確定後の事後処理を進めるようにしています。
余白部分で、イレギュラーを吸収
イレギュラーイベントの発生自体は、どうしても避けられません。
- 自分の体調不良
- 上の子を病院に連れていくので、下の子を見ていてほしい
- 親戚やご近所さんのところで、明後日お通夜がある
- 税務調査が入った
- 保険会社の説明を、一緒に聞いてほしい
- 新規のお客様からのご依頼
- 良さそうな収益物件が出てきた
もし100%稼働を続けていると、
重要な案件や緊急性の高い案件が発生したときに、
それには対応できないか、もしくは、
当初予定していた仕事をキャンセルしなければならなくなります。
予定をキャンセルしたとしても、
事情が事情なら、お客様にはご理解いただけるでしょう。
しかし、さすがに「新規のお客様を優先したい」とか、
「良い物件が出たもんで」とは言えませんし、
都合のいい言い訳もできない性格なので、
常に余白の時間を自分で確保しておき、そこで吸収できるようにしています。
その結果、おかげ様で、イレギュラーな出来事に振り回される、
ということは無くなりました。
イレギュラーな出来事自体は、従来と同じように発生はしていますが、
それに振り回されるストレスがない、というのは、精神的にとても落ち着ていられます。
いまでは、予定のキャンセルは、ほぼすべてお客様のご都合によるものになりました。
そして、お客様からの予定のキャンセルは、快く引き受けるようにしています。
キャンセルの連絡自体も、
連絡する方からしたら、ストレスになっているでしょうし、お互い様です。
まとめ
稼働率を100%にしない理由について、書いてみました。
もっと、現在の稼働率を高めていけば、
収入が増えるであろうことはわかっているのですが、
収入増加よりも、「状況に振り回されない」、「状況をコントロールできるようにしておく」、
ということの方が、私にとっては重要です。
そもそも、個人事業で頼りにできるのは、最後は自分だけです。
「自分自身の心の安定」こそ、大切にしていこうと思います。