取引銀行を1行にするか、2行にするか

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

銀行から借り入れを起こして、ビジネスをしていく場合、

ある程度ビジネスが軌道にのって、さらなる追加の借入を考えるようになると、

取引銀行を増やすかどうかで迷うことがあります。

銀行を増やす、とは言っても、スモールビジネスの場合には、

メイン1行+サブ1行の2行体制で十分でしょう。

事業拡大を念頭に置いている場合には、

当初の段階から、メインとサブそれぞれと融資取引を始めておくことお勧めします。

しかし、そうでない場合は、メイン1行で十分です。

プロパー融資の捉え方次第

不動産担保がない場合には、

原則として、保証協会が保証してくれる範囲でしか、

運転資金、設備資金を借りることはできません。

銀行も、

返済不能になってしまうリスクを負うのが嫌なので、

基本的には、

公的な第三者である保証協会が保証人になってくれる場合にしかお金を貸さない、

というスタンスが定着しています。

ですので、

ビジネスを始めた最初の4~5年くらいは、

取引金融機関が1行でも2行でも、

借りれる金額は、保証協会の保証枠の上限値が限界、となります。

ちなみに、静岡県保証協会の場合、

不動産担保なしで使える保証枠は、

8,000万円が上限となっています。

(お隣の愛知県でも、無担保保証枠が8,000万円まで、となっていましたので、全国的にそうなのでしょうね)

ただ、

融資取引を始めて、数年たって、返済実績を積んでくると、

保証協会の保証制度を使わない「プロパー融資」というものを

出してくれるようになってきます。

これは、

銀行が、自らリスクを負って融資を出していく、

いわば「その顧客とビジネスへの信頼の証」みたいなものです。

ただ、このプロパー融資は、

万が一返済不能となってしまった場合には、銀行側がダメージを受けるため、

貸し出しにはとても慎重になります。

私の経験上、

「初めての融資取引をプロパーで」、という融資依頼は、

まず通りません。

(まあ、実際にはまったくないわけでもないのですが、初回でプロパー、というのは、銀行側にノルマ必達の圧力がかかっているときや、銀行側からぜひ取引したい、という場合に限られます)

そういった銀行側の事情を踏まえれば、

早い段階から、保証協会の保証制度を使ってメインとサブ、

それぞれ融資取引の実績を積んでおけば、

将来的なプロパー融資を引き出しやすくすることができます。

逆に言うと、

そんなに事業拡大については興味がない、

借入を増やしていくつもりはない、という場合には、

メインバンクの1行としっかりお付き合いをしていく、

ということで十分でしょう。

銀行側も、

「取引銀行を、うちに絞ってお付き合いをしてくださっている顧客のために、

精一杯の融資条件を出していこう」

という気持ちを持ってくれます。

私個人は、

メインの1行としっかり付き合っていく方が、好きなタイプです。

銀行といえども、

目の前で会話をするのは一人の人間ですから、

メインとサブそれぞれを天秤にかけて話をするようなことは、

あまりしたくはありません。

それに、

そうとはわからないように話をしていても、

相手には伝わってしまうものです。

取引銀行を1行に絞るにせよ、2行と付き合うにせよ、

メインの1行とは、しっかりとした信頼関係を築いておきましょう。

昨日の仕事

  • 清水区梅ケ谷のお客様へ、清算年度の決算書をお届けし、今後の申告関係を説明

社長とは、今日が最後。別れを惜しみながらの面談。

長くお付き合い頂いて、本当に感謝しています。ありがとうございました。

  • 新型コロナの支援金の登録機関として認定通知がきた

当事務所のお客様からのご依頼のみ、事前確認を行う。

これで、資料を印刷したり、取引銀行に行ったりする手間がなくなって、大助かり。

  • 空室リフォームの仕上りチェック
  • 会計データの入力と内容確認