割れた歯と「一流」。100キロ離れた歯科医に感じた専門家の矜持とレベルの違い

お疲れ様です。

税理士の浅原です。

先日、かつて治療した歯が、何の予兆もなく急に割れてしまい、

その割れてしまった歯をどのように治療していくか、決断を迫られています。

この数日間で、複数の歯科医さんに診察してもらい、

ひとまず、私の中での治療の方向性は定まりました。

(診察を重ねるごと、深刻な状況であることがわかってきて、

毎回泣きそうになりながら帰ってきましたが)

ところで、その歯医者さん探しの中で、

私自身、同じく専門家と呼ばれる分野の端くれとして、

「この人は只者ではない、ほかの歯科医さんとはレベルが違う」

と感じる方にお会いすることができました。

その只者ではない歯科医さんについて、書いてみたいと思います。

10年ぶりの新幹線。
久々すぎて、在来線からの乗り換え方を忘れてしまい、
いったん在来線の改札を出て、新幹線の改札から再び入場。

姿勢が違う

割れた歯の治療方法として、インプラントが最有力と考えていた私は、

インプラント治療の経験値の多さを売りにしている歯科医さんを調べて、

電話して予約をとり、診察してもらう、ということを繰り返していました。

こちらもある程度、事前に、

インプラント治療のことも、その歯科医さんのことも、調べてから診察に行くので、

歯科医さんとのディスカッションというか、

こちらの不安を解消できるようなやりとりを期待していくのですが、

意外とそこが、かみ合わない歯科医さんが、多かったです。

皆、だいたい結論を伝えて終わり。

こちらからの質問に対しても、

「できる、できない」

「これが先、それはあと」

「問題ある、問題ない」という結論しか返ってこないことが多く、

こちらとしては、

「この先生は、こう考えているんだな」

ということしかわかりません。

「なぜ、その結論に至るのか」

という思考プロセスが省略されてしまうことが多く、

最終的に私が、この治療方法について感じている不安は、解消されずにいました。

ただ、前述の只者ではない歯科医さんは、違っていました。

私が感じた、他の歯科医さんとの違いを、列記してみます。

  • 診察に入った最初の段階で、「私が、院長の〇〇です」とあいさつしてきた
  • 今まで、ご自身が治療にあたってきた「私に類似する事例」について、しつこくない程度に、ざっと解説してきた
  • 「浅原さん、CT画像をとらせてほしい。3,000円くらいかかるけど」と、検査料(インプラント代ではない)について触れてきた
  • 「本当ならデータが揃ってから、別の日にカウンセリングしたいんだけど、浅原さんは遠くから来ているから、今日の段階でわかっている限りのことを伝えておくね」と、遠方から来る私の事情に配慮してくれた
  • 私からの質問について、できる限り根拠を示して回答し、私の不安を解消しようと努めてくれた

患者との向き合い方が、ほかの歯科医さんとは、全然違っていました。

見たところ、60歳は超えている壮年の男性歯科医です。

保険診療もやっているので、院内は混み合っています。

スタッフも多く、カウンセリング中にもスタッフからの問い合わせが、何度も入ってきます。

おそらく、状況から察するに、この男性歯科医さんは、

患者に対してそこまで丁寧に接しなくても、

この歯科医院を維持していくことは、全然可能だと思います。

それをあえて、ちゃんと対応する、という姿勢を崩さないところに、

「この歯科医さんにとって、『患者と向き合う』というのは、商売ではないんだな」

と感じました。

東京方面のプラットホーム。
このあと、10年ぶりの新幹線のスピードに、
軽く恐怖することになる。

情報量が違う

この、私の自宅から100キロくらい離れたところにいる男性歯科医は、

持っている情報量も、レベルが違っていました。

書籍を何冊も書いていました。

それも、医師が一般人向けに書くような、

一冊1,000円とか1,500円のものではなく(決してそういう書籍が悪いわけではないです)、

同業者向けの分厚い専門書です。

本を書いたこともなく、ブログですら苦戦している私でも、

思考や経験を文章化することがいかに難しいか、毎度実感しているところを、

この男性歯科医は、日々、患者の治療にあたりながら、

同じ歯科医師が参考にできる精度の、分厚い書籍を書きあげた苦労を想像すると、

ただただ、すごい、としか思えません。

今回の私の場合、歯並びの矯正治療中に破折歯が生じたことが、

治療方法をややこしくしてしまっているのですが、

その点についての質問も、この男性歯科医は、即答でした。

また、この破折歯は、かつて虫歯治療を繰り返した歯で、非常に脆くなっており、

現在、かなり進行した虫歯になってしまっている点も、

治療を長引かせるわけにはいかない事情としてあるのですが、

この男性歯科医は、その点の対処方法も、即答でした。

ひとつひとつ、根拠を示しての即答です。

この男性歯科医の、経験値の深さをうかがい知ることができました。

まとめ

これが、いわゆる「一流」といわれるものか、と、

歯科医の分野では、初めてそれに触れた気がします。

この歯科医さんは、

私が最初に訪れた自由診療専門の歯科医さん(この人もすごかった)

から紹介していただいたいのですが、

患者としてではなく、税理士として、この歯科医さんに興味を持ちました。

ひとまず、歯を直さなければなりませんので、

この100キロ先にある歯科医さんに、しばらく通うことになりそうですが、

歯の治療以外にも、この歯科医さんには見ておくべき点が多そうです。

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