鬼滅の刃に学ぶ。中年空手の自由な発想。

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

遅ればせながら、

「鬼滅の刃」を読んでいます。

文中、ところどころで

「ほぉーなるほどねー」と思うような独特な視点のあるマンガで、

読んでいて楽しいです。

先日も、

お風呂に入りながら読んでいたときに、

あることに気付きました。

この考え方、中年空手に使えるかも、と。

「〇〇の呼吸、〇〇の型」という戦闘シーンです。

近所の薬局に展示されていました。
とてもよくできていて、
思わず写真にとってしまいました。

コンビネーションが苦手

空手を始めてからずーっと、

コンビネーション攻撃が苦手です。

日頃、

私を指導してくださるA木選手からも、

「浅原さん、コンビネーション重要ですよ。

単発攻撃だけでは、相手に当たりませんよ」

と何度も注意されてきました。

しかし、

頭の中ではコンビネーション攻撃の重要性を理解していても、

それを体現するというのは、

各段に難易度が上がります。

そもそも、

動いている人にくっついていくこと自体が難しい。

組手の難しさのひとつは、

複数のことを同時並行で進めていかなくてはならない、

という点にあります。

動く相手を追いかけながら、

相手の攻撃を避ける、防ぐ、

こちらの攻撃が届く範囲に踏み込む、

踏み込むと同時に一手目の攻撃、

カウンターをよける、防ぐ、

続く相手の攻撃に注意しながら二手目三手目と、

中年の脳は情報処理に追われます。

そこで、

鬼滅の刃の〇〇の型という考え方を借用し、

コンビネーション攻撃を

ひとつひとつパターン化していくことができれば、

脳の情報処理のステップを減らすことができるのではないか、と。

そこで、

さっそくパターン化してみました。

壱の型・・・右中段突き、左中段突き、左前蹴り

弐の型・・・右中段突き、左中段突き、左下段廻し蹴り

参の型・・・左中段突き、右中段突き、左下段廻し蹴り、右中段突き、左中段突き、右下段廻し蹴り

サンドバックでやってみますと、

なかなかいい感じで、力も乗せられます。

中段突きを、下突きに変えてみてもいいですし、

踏み込みや手足を左右入れ替えれば、

これだけで、全部で6パターンに増えます。

壱の型は、

体の軸を縦に保った状態でやるのに対し、

弐の型は、

軸をやや右側に傾けるようにすると、

最後の下段が出しやすくなります。

参の型は、

相手が板付き状態になってくれれば、

こちらの呼吸がもつ限り、

途切れずに突き蹴りを続けられそうです。

普通、空手で型といえば、

ピンアンやセイエンチンなどの、

いわゆる型稽古の「型」を思い浮かべます。

というか、それ以外の発想が出てきません。

しかし、

そこを少し広げて考えてみることで、

「組手稽古で使える型」を考えてみるのもいいですし、

「自分だけのオリジナルの型」というものがあっても、

良いのではないかと。

既成の空手の稽古は、それはそれで大事にしながら、

自分だけのやり方、自分だけの稽古、

というものも取り入れられる懐の広さが、

中年空手のおもしろさなのだと感じます。

私の場合、

そのきっかけが、流行りのマンガだったところに、

自分の中の「大人になりきれない部分」を感じてしまいましたが。

自己表現の楽しさ

おそらく、

中学生や高校生であれば、個人差はあれ、

指導者が教えてくれたことに素直に従っていれば、

ある程度までは、その通りにできるようになります。

しかし、

どれだけ丁寧に教えてもらっても、

そのようにはできないのが、中年空手です。

中年の場合、

皆と同じ一律の稽古だけでは、簡単には成長できません。

そもそも、若い方とは吸収力が違います。

(特に私は、物分かりが悪くて)

ですので、中年には、

自分の特徴に合わせた独自の視点、独自の発想が重要になってきます。

私の場合であれば、次のような発想です。

  • 回転系より直線系の技が馴染みやすい

・・・前蹴り、直突きを中心に組み立てる

  • 体が細く打たれ弱い

・・・常に相手の周りを動き続ける、立ち止まらない

  • 中間距離が得意

・・・基本、接近戦は避ける。それと同時に、接近戦になったときの対策も考えておく

その独自性こそ、

自分がどういう人間であるかを表現できる部分であり、

まさにやっていて楽しいところです。

毎週の稽古のときに、

「私はこんな考えで、この一週間、こんな練習をしてきましたよ」ということを、

組手を通じて表現していきます。

当然、相手の方も、

馴染み深い技、得意技を多用してきます。

フィジカルの強さを前面に出す人もいれば、

スピード感で相手を翻弄させる人、

接近戦で抜群の攻撃力を発揮する人など、

個性や独自性のぶつかり合いです。

まさしく組手は、

肉体言語による自己表現なのだと感じます。

そして、組手バトルの結果、

どこかしら打撲や出血とともに、次回の課題も背負いこむわけですが、

そんな原始的なやり取りが、私にはとても楽しいです。