10年前と比べて変わったこと (‘ω’)ノ

お疲れ様です。

税理士の浅原です。

現在、私は44歳ですが、40歳を過ぎた頃から、ビジネスへの向き合い方が変わってきたように感じます。

10年前と現在で、大きく変わった点について、書いてみようと思います。

清水マリンパークの船着き場です。
浅瀬に、クロダイの姿が見えました。
でも、ここで釣りをしたら怒られそうです。

「嘘をつく」のが嫌になった

30代半ばの私は、積極的に交渉を仕掛けるタイプの人間でした。

相手は主に、銀行と、不動産仲介会社さんです。

税理士業では、お客様に代理人として、融資交渉、リスケ交渉、金利交渉と仕掛けていきます。

不動産仲介会社においては、やりとり全部が交渉みたいなものです。

虚実ない交ぜにしながら、自分が有利に立てる状況を作って、相手に譲歩を迫るようなことを、

毎月のようにしていました。

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自分が有利な状況を作り出してから交渉しますので、多くの交渉場面では、

期待した成果を得ることができました。

ただ、交渉のプロセスの中では、たいてい嘘が出てきます。

嘘を入れていかないと、有利なポジションに立てないからです。

当時はそれを、当然のようにしていました。

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40代半ばの現在、嘘をつくことが嫌になりました。

嘘を口にすると、どういうわけか、すごく嫌な気分になります。

30代のころには、なかった感覚です。

いつからか、嘘を言うと、言った瞬間から、

「あーー、すっごいモヤモヤするー、本当のこと言えばよかったー」と思うようになりました。

そして、そのモヤモヤ感に堪えられなくなり、自然と嘘は言わないようになりました。

おそらく、30代の頃も、嘘をついたときのモヤモヤ感は、あったはずです。

ただ、成果を上げることだけに関心が向いていたために、モヤモヤ感には気づけなかったのだと思います。

私にとっての30代は、そういう意味合いの時代だったのかもしれません。

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現在、交渉ごとをするときは、駆け引きではなく、

「相手側に、こちら側の真実を告げたうえで、『お願い』をする」というスタイルでやっています。

結果的に、相手側の「ちゃんと協力してあげなきゃ」という姿勢を引き出すことができるので、

長いお付き合いをしていく相手であれば、このスタイルの方が良いと感じています。

「競争」が嫌になった

30代半ばの頃は、私の中では賃貸経営がピークの時で、収益物件を競い合うように買っていました。

物件が売りに出ると、それが望ましい物件であれば、すぐに買い手が付きます。

自分にとって望ましい物件というのは、他の投資家にとっても、同じように望ましい物件であることが多いので、

情報が表に出てからは、スピード勝負になります。

まさに、レースです。

1番手、2番手、3番手と次々にエントリーしてくる中で、自分はいま何番手か、を意識しながら、

常に競争に勝つことを主眼にやってきました。

いったん購入競争が始まると、私の場合は、すべての活動を停止して、競争に打ち込むことになります。

価格交渉を仕掛けるかどうか、1番手に躍り出るためにはどういう仕掛けが有効かなど、

24時間ずーっと考え続けることになります。

その結果、家庭のことはすべて嫁さんに任せっぱなし、税理士業もおろそかになる、

自分の健康管理を気にする余裕などまったく無い、という状態になります。

振り返ると、私自身も私の周辺も含めて、これらの競争によって

かなりのストレスを抱え込んでいたのだと思います。

家庭での父親としての役割を放棄して、税理士業のお客様には仕事が遅れる言い訳を考えて、

当時はそこまでして、賃貸経営の規模の拡大がしたかったのだと思います。

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その反動なのかどうかわかりませんが、今は、競争をしてまで、収益物件がほしいとは思いません。

もともと小さいころから、競争が嫌いですし、とにかく競争にはいい思い出がありません。(そういえば税理士試験も競争でした)

競争に打ち勝つという「情熱」がなくなった、とも言えるかもしれません。

それは、幸いにも、以前購入した物件がまだ手元に残っており、

小規模ながらも賃貸経営を実現できているから、だと思います。

30代のような爆発力は、もう到底出せそうにないです。

若いってすごいな、と思います。

「休みがない」のが嫌になった

仕事量はセーブしているつもりですが、いまも仕事自体は忙しくて、常々時間がほしいな、と思っています。

それでも30代は、休みなしで働くエネルギーがあったのですが、

40代のいまは、「土日の休みは死守したい (/・ω・)/ 」、と思っています。

以前は、家族サービス用として日曜だけ休めれば、あとはとにかく売上増につながることに時間を使おう、

という感じでした。

いまは、家族サービスに加えて、「自分サービスの日」が週に1日ほしい、という感じです。

自分サービスと言っても、特に何をするわけでもなく、体を休めて一日終わってしまうことが多いです。

それでも、常に考え事をしてしまう性格の私には、何もせずぼーーっとする時間が、

けっこう大事なのかもしれない、と最近思うようになりました。

ぼーーっとする時間が取れないときは、なんとなく、普段より神経質になってしまうような気がしています。

まとめ

総じて、30代はビジネスの実績作りに重きを置いてきました。

それに対し、40代は、自分の内面での精神活動に比重が寄ってきたのかな、という感じです。(意図的ではない自然な変化なので、他人事のような言い方になってしまいます)

この分でいくと、おそらく50代には、また違った変化が生じているでしょうけど、

周辺環境も自分自身も、少しずつ変化していくものですから、それが自然なことなのかもしれません。

これからも、自然な変化には逆らわずにやっていこうと思います。