「本を書く作業」がもたらすもの

お疲れ様です。

税理士の浅原です。

今年に入ってから本を書いていたのですが、

ようやく先週末に完成しました。

まあ、完成した、というよりは、

これ以上詰める体力が尽きた、という感じでしたが。

「所得税の雑損控除」というスーパーマイナーテーマでしたが、

ひとつのテーマで書ききる、ということができたことには満足しています。

本を書く作業が自分に与えた影響について、書いてみます。

はじめて書いた電子書籍です。
このテーマに取り組む出版社がいるとは思えないから。

知識・情報の整理がすごく進む

テーマに選んだ所得税の雑損控除ですが、

マイナーテーマにあるあるの「露出情報の少なさ」で苦しみました。

情報が少ないからこそ書いておこう、とも思ったのですが。

いざ、書こうと思っても、

自分の頭の中にある情報と、参考書籍に書かれている情報が少しずつずれていたり、

書籍同士でも微妙に記述内容の合わない箇所があったり、

どれを見ても間違いなく正しいという制度の柱になる部分が、

この雑損控除では、はっきりしない状態でした。

それらの情報を分解しながら、整理して組み合わせていく中で、

ようやく全体的な整合性をとれるようになったのが、

書き始めてから2か月くらい経ってからでした。

いかに自分の理解があいまいであったかを、

思い知らされるいい機会でした。

結果的に、

そのごちゃごちゃっとした部分の整理が進んだことで、

雑損控除の全体像が見えてきて、

同時に問題点にも気づけた、という感じです。

わからないことはわからない

情報の整理が進む中で、どうしても必要な情報にたどり着けない、

という場面が出てきました。

今回の雑損控除でいうなら、

資産の損失額の計算でいうところの「個別計算」に関する情報です。

どこにも、何にも書かれていない。

まあ、実務や制度の中にはそういうエリアもあるのだ、

ということですね。

そういう部分に関しては、

素直に「わかりません」と言いつつ、

周辺情報から推測して辿れる範囲で自分の見解を述べておく、

くらいかなと思って書きました。

実務に関する本を書くから、といって、

制度の全部を理解して書かなくてはならない、

というわけはないのでしょうね。

いや、本当はそれが理想なんでしょうけど、

とはいえ、そんなこと言ってたら、

一冊書き上げるなんて、いつまでたっても無理でしょう。

クオリティを高める努力はするにせよ、

大事なのは完璧であることではなく、

「最後までやり切ること」です。

日ごろ思っていることが滲みだす

極力、批判的なことは書くまい、と念じて書いていたのですが、

やはり、文章を書く上では「思いが滲む」というのも避けられないことのようです。

わたしの税務署嫌い、権力嫌いが、滲み出す文章になってしまいました。

もともと、本を書こうと思ったきっかけが、税務署に対する反発心でしたので、

仕方ないとは思うのですが。

文章を何度も、頭から読み返しながら、

気が付いた税務署批判は削っていったのですが、

最終的に「ああ、こいつ、税務署大嫌いなんだな」っていう雰囲気は、

隠せませんでした。

執筆時間はツラいながらも至福のとき

日常業務をこなしながらの本づくりでしたので、

文章を書くのは、もっぱら午前中でした。

午前中に、空調の効いた作業部屋で、コーヒーを飲みながら、

うちにいる子どもと一緒に文章を書く、

というのは、

わたしにとっては至福のときでした。

(ムチ打ちや肉離れや骨折がなければ、もっと良かった)

考えたり、調べたりしている最中は、

もちろん「う~~ん」と考え込むツラい時間になるのですが、

それでも本づくり全体を通して、

文章を書いている時間は幸せな時間でした。

最近は、家事育児で、自分の時間がないので、

あまり本を読む時間も取れないのですが、

もともと本が大好きですし。

これが、

職業作家さんになると、また違うんでしょうね。

わたしは、

書きたいテーマで書きたいように書いて、売り上げは気にせず、

という感じなので、気楽なものです。

わたしにとって、本づくりはブログの延長みたいなものなので、

これが役に立ちそうな人が読んでくれて、役に立ったと思ってくれれば、

そして、そういう人がひとりいてくれれば十分、

というスタンスです。