「敵意」への向き合い方

お疲れ様です。

静岡の税理士、浅原です。

自分としては、いつも通り仕事をしていただけなのに、

ふいにトラブルに巻き込まれることがあります。

お客様や取引先として直前まで問題なく接していた人が、

急に態度を変えることもあります。

人によっては、「敵意」や「害意」を向けることに、

まったく躊躇のない人もいます。

そういった「敵意」や「害意」に晒されたときに、

私の向き合い方について、書いてみようと思います。

「危険かどうかを見分ける視力」を鍛えていかなくてはなりません

あなたのようには振舞わない

誰しもそうだと思いますが、

私自身も、トラブルは避けたいです。

しかし、以前に比べてだいぶ、トラブルの件数は減りましたが、

まったくのゼロというわけでもありません。

トラブルが起きるときは、ほぼ確実に、

私は責められる側になります。

私が相手を責める、ということは、自分の中では不可としていますし、

過去振り返っても、相手を責めた場面は、1回しか記憶にありません。

(私が取引先の工務店に、お客様を紹介したのですが、その工務店がお客様に不利益を与える、ということが発生して、さらにその工務店の対応があまりに不誠実だったために、自制しながらもきついことを言ってしまいました。お客様が懐の広い方だったので、なんとか収まりましたが)

今までのトラブルを振り返ると、出来事がトラブルに発展する瞬間は、

相手とコミュニケーションが取れなくなっている場合が多いです。

「私はあなたを責めてはいないし、私の利益を守ろうとしているわけでもない。

どうか私の話を聞いてほしい」と言っても、まったく聞く耳をもってくれない、

というのがよくあるパターンです。

振り返ると、そういう態度をとる相手は、

たいてい自分の能力や実績に絶対的な自信があり、

反面、他者に対する敬意が薄い傾向にあります。

自分のとっている行動に対して、疑いを持つことはないのでしょう。

そういう相手の容赦ない態度に晒されたときには、

その場の着地がどうなるかはケースバイケースですが、

私は心の中で、

「私はあなたのように、他者を傷つけるような発言はしない。私はあなたのような振舞は、絶対にしない」

と自分に言い聞かせます。

「相手と同じ態度をとらない」ということを、

基本方針にしています。

自分の中にあるトラブルの誘発要因

どうにかしてその場を収めた後、

事後の対応について、検討しなければなりません。

その時に、自分の中のどういう行動が要因となって、このトラブルを引き寄せてしまったのか、

という点について、しっかり考えるようにしています。

トラブルの相手が、自分とまったく関連性のない人であれば、

自分が巻き込まれることはないはずです。(行きがかりのトラブルを除けば)

お客様や取引先とトラブルになってしまった、ということは、

やはり私が行った何らかの行動が、トラブルを誘発してしまった、

と考えることが、妥当でしょう。

そう考える方が、今後の予防効果もありますし。

近年、私に起きたトラブルだと、

次のような誘発要因が、私の側にありました。

  • 今までとは違う案件について、そうとは気づかずに、今までと同じような対応をしてしまった(不注意)
  • 違和感のあるデータについて、違和感を抱えつつも、放置状態を続けてしまった(怠惰)

人と人とのトラブルである以上、「どちらか一方だけが悪い」、といことは少ないはず。

そう思って、自分自身を謙虚に見つめなおすことが、今後のトラブル予防には有効です。

財産なら取り返せる

トラブルを通じて、こちら側が損失を受けることがあります。

お金や財産を失うこともありますし、権利、立場、資格を失うこともあります。

相手の方の傾向にもよりますが、

例えば押しの強い方は、「自分は押しが強い」ということを自覚しており、

「相手を押し切る」ということ自体に、価値を感じていることが多いです。

そういう人とトラブルになってしまった場合には、

私のように争うことに価値を感じてない人間は、ディフェンス一方になりがちです。

幸い、私の場合、トラブルで財産を失った、という経験はありませんが、

「失う直前」まで行ってしまったことはありますし、また今後のことはわかりません。

失う直前まで行ったとき、私は覚悟を固めつつも、

「失うものが財産で良かった」と思うようにしていました。

財産は、もともと私は持っていなかったものですし、

今後、頑張れば取り返すことができます。

しかし、トラブルによって失った「時間」だけは、どう頑張っても取り返すことはできません。

時間を失う、ということは、突き詰めれば「家族を失う」ということです。

今、私は、財産を失うことよりも、時間を奪われることの方が、恐怖を感じます。

この感情を味わい尽くす

トラブルに対して、前向きな感情を持つためには、

トラブルに対して、積極的な態度をとる必要があります。

トラブル発生直後は、精神的なダメージも大きいでしょうから、無理する必要はありませんが、

ある程度自分の心情が落ち着いてきたら、少しずつでいいので、

積極的な態度をとるように心がけています。

といっても、負の感情がなくなるわけではありません。

トラブルの事後対応の中で、

再び負の感情が呼び戻されて、苛まれる、というのが通常です。

そういうとき、私は、

「なかなかこういうリアルな負の感情は味わう機会は少ないから、

この機会に、湧いてくる感情すべてを味わい尽くそう」

と、心掛けるようにしています。

悲しい、という感情を知るからこそ、悲しくない状態がいかに幸せで大切かに、気づけます。

会話が通じない、という虚しさを知るからこそ、日頃の会話がいかに大切かに、気づけます。

起きてしまったトラブルは、もう仕方がないので、

この「トラブルを味わい尽くす」ということに、

気持ちを切り替えるようにしています。

もう一回り、大きくなる

トラブルを、味わい尽くして、飲み込むことで、

確実にもう一回り成長できます。

それは間違いありません。

振り返ると、小さなトラブルから大きなトラブルまで、

いろいろと繰り返すことで、私は成長してきました。

ある程度、自分が成長してからのトラブルは、

トラブル自体の難易度も高くなりがちですが、

自分自身の対応力だって確実に上がっています。

「『押忍』の二文字で、このトラブルを飲み込んで、もう一回り大きく成長してやろう」

最後はそのように考えて、自分の中で、トラブルを受け入れるようにしています。

まとめ

以上、トラブルが起きたときの、私の心理面での対応のしかたについて、書いてみました。

以前に比べて、トラブルに見舞われることは、かなり減ったのですが、

冒頭にも書きましたように、それでもトラブルゼロにはなりません。

私自身も、まだまだ未熟な部分が多いのだと思います。

とはいえ、トラブルは、どこかで収束させなければなりません。

今後も私は、「いかなる場面でも、他者を責めない」という方針で、

仕事をしていこうと思います。